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こんにちはー。先日、無事退院いたしましたユリです。

思えば楽しい入院生活でした(しみじみ)。毎日、音楽を聴きながら本を好きなだけ読み、グダグダとTVやDVDを見て、美味しいご飯は時報のように正確に運ばれてくる。周りを見れば、お話好きな同部屋のおばちゃん、優しく親切な看護師さん、楽しく愉快なホスト達(整形外科の先生方)。最高じゃない?!その上、毎日大好きな仲間がお菓子を持って会いに来てくれる。そろそろここに家賃を払って住みつこうかな、という気分でした。

さてさてヴァカンス(=入院)生活を振り返ってみましょう。
手術前日、個室に移動になりました。場所はナースステーションの目の前。
早速、クルトパまいちゃんが遊びに来てくれました。
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私の部屋の名札がトリコロールになってるよ!と喜ぶまいちゃん。これはまさにフランス国旗ではあるまいか!と記念撮影。
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その日の夕方、先生から手術の詳しい説明があるということなので、両親とクルトパまーちゃんが駆けつけてくれました。一番最初にこの病院の外来に紹介状を持って来た時にもまーちゃんがついて来てくれました。診察室でゴニョゴニョ言う私の代わりに全ての症状と今後の予定と希望を話し、最終的には先生も私ではなくまーちゃんに詳しい説明をしていたあの日から早2ヶ月。彼女は今日も的を得た質問を投げかけ、母も「まりちゃんはまるで保護者だねー。」と言っていました(笑)。説明会は和やかに、というより爆笑のうちに終わり、部屋に戻ると国民的みんなの弟たっちゃん(このネーミング、気に入っている!)とバリトンひろくんが来てくれていました!

とても楽しく、翌日への不安も感じる暇もなくこの日も眠りに就きました。
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迎えた手術の日。手術は3時間半ほどで無事終了。個室に戻り目が覚めると両親と先生、まーちゃんとさーちゃんがいました。手術後まだ30分以内のサービスショット(爆)。
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手に握らされているナースコールにも気づかずピース。

この日はさすがに辛かった!一日中いてくれた母が帰りの支度をするのがとても嫌だったのを覚えています。また夜の長いこと。麻酔効果のあるウィーンのソプラノのぞちゃんのCD(「おうたの森」というCDで、子供のための物語風おうたのCD。)を聴きながら過ごしました。その中に『♪空に字を書きました。「か」と書きました。母さん早く来いー!』という歌があります。私も長い夜の間ずっと心の中でその曲を歌っていました。困った時にはいつになってもやっぱり「おかーさ~ん(涙)!」なんだな、と実感する私。

早朝、看護師さんが来て私の様子を見るや否や、「元気そうだから、多分先生が回ってきたら体を拭いてパジャマに着替えてもいいはずだよ!」と言われました。その言葉を聞いた途端、目の前が明るく開けた感じがしました。あの感覚は忘れられません。地獄の季節に突然美しい光線が一筋現れ、あっという間に春になっちゃった、みたいな。それまでは体中に7,8本のチューブが付いていました。足にはエコノミー症候群対策のマッサージチューブ、点滴も2,3本、血液を体内から出すチューブ、カテーテル等。痛みとそれらによる不快度指数2000%。それらを取ってもらった時の爽快感といったら!CMが撮れそうでした。

本来は、手術日当日は寝返りを看護師さんの補助付きで、翌日は自力で寝返り、というスケジュールでした。が、あまりの辛さに手術後間もなく自力寝返りを連発(後ほど看護師さんに怒られました)。そして翌日には歩き始めました。
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心配して来てくれたまーちゃんもビックリの記念写真。


看護師さんや先生方は、私の回復力を褒め称えてくれます。ユリもおだてりゃ木に登るってな具合でどんどん良くなる私でした。手術後間もなく、体内酸素量98%をマークし続け、翌日100%をたたき出した時には看護師さんが失笑しながらその数字を見せてくれました。熱が下がらない時も、熱が上がらないだけスゴイ!とか、顔色が良いとか、何かにつけて数え切れないほど看護師さんは部屋にやって来ては励ましてくれました。

言葉の持つパワーの強さを感じました。
まだまだ麻酔が完全に切れず、言いたいことの10分の1位しか話せなかった頃でしたが、先生方や看護師さんとの会話ではよく笑いました。
# by komaiyuriko | 2009-11-02 18:05 | The 入院

外出許可

さて、入院して間もないある日、外出許可が出ましたー!パチパチパチー。
クルトパ日記、度々出場のアクセサリーデザイナーの加山君とチェルシーカフェ時代の友人、紀子の3人でランチをすることに。場所は私と紀子が得意な池袋に決定。すると今日は池袋のシンボル、ふくろうにちなんだ“ふくろ祭り”が開催されていました。それと同時に東京よさこい祭りが開催。ものすごい賑わいでした。

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祭りは最高潮に盛り上がり、熱気を帯びていました。じゃ、私たちもホットなものでも食べようよとインドカレー屋さんへGO!激安&激狭でした。でも美味しかった!その後、カフェへ移り、
そーね、ざっと3時間以上は喋り倒したかしら。楽しい時間はあっという間です。
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階段やちょっとした段差では加山君がさっと手を貸してくれます。
さすがシュヴァリエ(騎士)。“これじゃ、まるでお姫様みたいじゃなーい!”と「宝石の歌」のワンフレーズを思い出させます。紀子は池袋マスターなので、できるだけ階段のない回り道などを考えてくれました。私、VIPね。

その後2人と別れましたが、私にはこの外出許可を満喫する最後のプロジェクトが残っています。それは映画観賞!!観たかった映画は『ヴィヨンの妻』。私の愛する太宰の原作に、これまた私の大好きな俳優さん、浅野忠信と松たか子、そして妻夫木君が三人そろって出演してるって言うじゃない!そりゃー、モントリオールで監督も賞獲るわ。絶対に観に行くと心に決めていましたが、上映期間が10月10日から映画館によっては6日ほどととても短いのです。私、上映前に入院だから行けないじゃーん!!と一人パニックを起こしていました。
そこで出たこの外出許可。瓢箪から駒井ですよ、ホント!

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映像も美しい、俳優さんたちも素晴らしい、印象的な言葉も多く、良い映画でした。俳優陣に助けられている映画だなという印象はありますが。映画が終わってもすぐには立ち上がれない、途方に暮れる愛の物語です。キャッチコピーは「愛など信じたらすべてが消えてしまうと男は恐れている。全てを失った後に残るのが愛だと女は知っている。」。映画を集約した素晴らしいキャッチです。そして遥か遠くを呆然と見つめ、長い間イスから立ち上がれないのは、ヘルニアのせいだとようやく気づく私なのでありました。

あ、本当にいい映画でしたからね。美しい映画だった!ぜひ(笑)。
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# by komaiyuriko | 2009-10-14 16:41 | The 入院

ヤドカリ生活

こんにちは、ユリです。
強力な台風18号が東京を通り過ぎ、その暴風は街角に宿り始めていた金木犀の香りを膨大な銀杏の葉と共に街中に振りまきました。それは夜になっても大気を薫らせている。なんて素敵な香り。私の誕生日が近付くとこの香りが鼻をくすぐります。

その翌日から何とお引っ越しをしました!10月いっぱいはこちらに宿を移します。
落ち着いたいい感じの部屋でしょ?場所は…

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日大板橋病院(笑)。

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小児科病棟。うっそ。

ついに椎間板ヘルニアの手術をすることになりました。足に麻痺があるので準緊急患者らしいです。ははは。どうりで痛いと思いました(笑)。我慢強く、苦境に対して忍耐強いのが取り得の私ですから、見事に立派なヘルニア君を育て上げてしまいました。

思い起こせば今年の夏は辛かったなぁ。池袋・芸術劇場でのオルガンコンサートの時が痛みのピークでした。立つ、歩くができない時期でした。まるで美味しくて手が止まらないと言わんばかりに痛み止めをパカパカ飲んで挑んだコンサート。それでも今は、興味深いオルガニストさん、お話をするのがとても楽しかった芸劇の担当の方々、そして素敵な楽屋しか思い出せません(笑)。私って根っからのポジ子なのね。入院初日に書くアンケートに精神的な部分に対する質問があります。痛みで人に対してイライラしますか、とか、疲れ果てたと感じますか、自分の病気は良くなると思いますか、等。私がチェックした項目はココ。
『ほとんどいつも楽しい気分だった』

さて、記念すべき入院第1食目はコチラ!
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ラーメン・えびチリ定食~。
意外です。こういうものが出るのですね。この病院、期待できそうです(笑)。
ちなみに夜はサンマ定食の予定。

これからはこんな感じで気まぐれに入院生活日記をお届けします。
では皆様、新型インフルエンザにはお気を付けあそばせっ。
# by komaiyuriko | 2009-10-09 09:30 | The 入院

ムッシュ・ドゥースモン

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部屋からの風景。朝6時頃の写真。

それにしても病院の先生というのはえらいものですね。
痛みで意識が朦朧としている中、主治医の先生を見ただけで「助かった~。」と思ってしまうのですから。

入院していると、主治医の先生以外にも大勢の先生方が回診にいらっしゃいます。整形外科の先生方は比較的若く、イケメン揃い(先生方のご自身談)。トークもその辺のホストに負けないくらい軽妙にこなします。でも私の主治医の先生は一味違います。落ち着いていて、優しげで余計なことは言いません。もちろんイケメンです。もちろんの意味も分かりませんが(なんか感化されたな)。手術をしてくださるのもこの先生。なんだかホストクラブに来た感の後に、主治医の先生がお一人で病室を訪ねて下さるとほっとします。私の中での通称、ドゥースモン先生。

さて私は今、泌尿器科・皮膚科病棟にいます。整形外科が混んでいるためです。でもホストによると、今日はいっぱい退院したからそろそろ空く、そうです。今は大部屋で6人居ます。年齢層は高め。孫みたいだといって可愛がっていただいております。心の中では孫という年齢ではないのですが…と冷や汗をかきつつも、えへへと孫ぶる私。期待に応えたい、というか調子がいいのね、私って。ムッシュ・ドゥースモンに具合はどうですかと聞かれると、ついつい気を使って「おかげさまで、すこぶる調子が良いです。むしろ治った!」などと言ってしまいます。本当の病状を発表することが今後の課題です。

大部屋のおばちゃんたちは随分親切にしてくれます。テレビの使い方やお風呂の情報、生活の仕方など細かく教えてくださいます。その他、漬物をくれたり、芋ようかんをくれたり、みかんをくれたり、お団子をくれたり、カレーパンをくれたり。そのうち「餌を与えないでください。」と看板が立ちそうです。でもこういう関係も素敵だなと感じます。私の大好きなご近所付き合いみたいな感じで、お互いのことを気に掛け合って、助け合って、あまり中に入りすぎないようにする。この微妙な相互関係が私はとてもいいなと思っています。色々お話をしていると病気のことや家族のこと、出身地の話の中にその人の人生が見え隠れします。いろいろな人生があるのだなとつくづく感じます。

私の人生って一体どんなものだろ??
思索に耽るには良い環境。時間だけは山のようにありますから。
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せっかく仲良くなれたので、整形外科にお引っ越しせず、手術までこの部屋にいたいなぁと感じてしまう今日この頃。袖振り合うも他生の縁、というくらいですからね。

ユリでした。

※Doucement(フランス語:ドゥースモン):子供がバタバタ乱暴に走ったりすると、親がドゥースモン!とたしなめたりします。丁寧に、優しく、物静かに、大切に、ゆっくりと、みたいなニュアンスです。パリの家の近くにあるスーパーに、どんなに忙しくても、どんなにお客の女性たちが意味不明のヒステリーを起こしていても、決して声を荒げず、物静かで優しげな対応を忘れないレジのお兄さんがいました。ドゥースモン兄さんと呼んで、いつもその列に並んだのを思い出します(笑)。
# by komaiyuriko | 2009-10-08 10:40 | The 入院

こんにちは、ユリです。
先日は麻理ちゃんのリサイタル、楽しかったですね~。
オシャレなのに暖かいコンサートでした。ホールもステージ上も客席も一体感があって、とても和やかで愛に溢れた空間でした。なんだか大げさな表現ですけれど、本当にそんな感じがしました。

二期会研修所時代、私は渋谷のダイニング・バー『チェルシーカフェ』でバイトをしていました。今回ソムリエ・デュ・コンセールをしてくれたタカシ君も一緒に働いていました。麻理ちゃんもほんの一時期、ほとんど邪魔をするような仕事ぶりで手伝ってくれたこともありました。そこは美味しいお料理とお酒、そして美味しい音楽を提供するお店で、毎日ライブ演奏があり、さらに1年に1度、チェルシーコンサートと称したエンターテイメントコンサートを行っていました。今回はその時の仲間がほぼ勢ぞろいしてくれました。

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当日会場で。

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麻理ちゃんとタカシ君と。

私は当日裏方全般をさせていただきました。照明、舞台転換、カゲアナ、タイムキーパー、カゲ朗読…。アタシ、どんどん舞台制作の力を実践として身につけてきている!と実感し、とても充実した気分でした。でた、自画自賛。

というのも、クルト・パイユは最近までどんなコンサートでもいつも自分たちでやりくりしてきていました。印刷物デザイン、印刷、照明プラン、演出プラン、台本制作、演出、照明、転換、キャストスケジュール管理、稽古プラン、カゲアナ等々。今からほぼ10年前、私と麻理ちゃんは舞台制作の仕事をしていました。あの時の経験がこんなにも役に立つ日がくるとは、これっぽっちも思ったことはありませんでした。ものすごく大変な修行のような日々で、あの時分は毎日埃だらけ、心も体も傷だらけのボロ雑巾のような私でした(笑)。まさに修行僧。それが今こうして実を結んでいると思うと、無駄なことはないのだなとしみじみ思います。

私たちが舞台に立つとき、私たちはそれを支えて下さっている方々の大きな力を感じずにはいられません。先日の北原白秋コンサートの時も然り。というわけで、制作の方と共演者、そして会場にいらして下さったお客様に感謝の気持ちを込めてコンサートのご報告をいたします。

今回は北原白秋の歌、断章(詩と歌の間のようなスタイルを持つ作品)に作曲家の加藤邦宏さんが音楽をつけた歌曲と、同じく白秋の“ヒヤシンス薄紫に咲きにけり”からインスピレーションを受けた作品であるピアノカルテットのコンサートでした。

白秋の青春時代から「桐の花事件」と呼ばれる姦通事件直後までの作品を彼の人生と共に歩むコンサートでした。コンセプトがとても興味深く、また解説付きのコンサートだったのでお客さまも白秋に感情移入することが容易にできたのではないかと思います。

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ピアニストは鳥羽亜矢子さん。

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ピアノカルテット。皆さん個性的で素敵な方々でした。何より面白かった!

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アンコールにピアノカルテットと共に歌わせて頂きました。やっぱり室内楽が好きだなーと実感しているところ。

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作曲家の加藤邦宏さん。素敵なおじさまでしょ?いっつも綺麗な格好をしていて、穏やかで微笑みを絶やさない方です。

終演後に記念撮影(笑)。
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左から、双子の姉、私、ウィーン在住ののぞちゃん(クルトパ日記出場率高し!)、前日にリサイタルを終えたばかりの麻理ちゃん、クルトパ専属クラリネッティストたっちゃん。クルトパまいちゃんも会場に来てくれていたのですが、当日マチネ本番があり、それを終えて私のコンサートに来てくれたので、疲れ果てて帰ってしまいました(笑)。←笑いごとじゃない。まいちゃんも疲れてるのにありがとうねー。

やっぱり歌曲はいいですねぇ。日本歌曲、フランス歌曲、ドイツリート。私の好きなものです。
サウンド・オヴ・ミュージック風。



※もののあわれ・・・自然・人生・芸術などに触発されて生ずる情趣。
# by komaiyuriko | 2009-09-28 23:03 | コンサート