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いつもお世話になっている、我がホームグラウンド(勝手に)のパルテノン多摩が25周年を迎えました!
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芸術文化事業にとって難しい時代となった昨今にあって、オリジナリティ溢れる企画でユニークな存在となっているパルテノン多摩。新しいホールだと思っていましたがもう25歳なんですねー。

私が高校生の頃、テレビドラマでオーケストラのシーンがあり、そこで撮影に使われていたのがパルテノン多摩でした。ステージの綺麗さと、外観と風景のあの調和は圧巻でした。

いつか行ってみたいと高校生の私は憧れに似た気持ちで思ったものです。いつか歌ってみたいなどという希望は毛頭思いつかない頃の話です。

それがご縁あって何度となくあの建物のあのステージで歌わせて頂けるようになるなんて!

世の中の巡り合わせには感謝するしかありません。

今後も地域と共に発展する素晴らしいホールとして繁栄していかれることを心からお祈り申し上げます。

パルテノン多摩25周年記念冊子に寄稿させて頂いた記事が掲載されました。錚々たるメンバーの中でお恥ずかしい位ですが、愛の大きさは負けません(笑)。
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Bon Anniversaire Parthenon Tama!

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# by komaiyuriko | 2012-05-07 01:46 | 文化・芸術

そして昨日、ついにインプラントの手術の日を迎えました(震)。

ヘタレで有名な私は、紹介してくれた友人を伴って参りました。
今日はいつもの美術館ではなく、手術専用の建物です。

前の患者さんが長引いているらしく、40分ほど待つようです。
内心「40分、恐ろしがって過ごさねばならないな。」と思いました。発想がネガティブ(笑)。

一人、手術が終わった男性が出てきました。私は彼の一挙手一投足に注意を払い、先生との話を聞き耳たてて聞いていました。だって彼ったら全然平気そうなものだから。ケロっとしているんです。「あっという間でしたね、イージーなケースでした。」「どこを触られてるかも分かりませんでした。」etc. 私は、「ね、痛かった?今痛い?本当は泣きたい?どんなことしたの?」などとインタビューしたいのを堪えるのに必死でした。

すると院長先生がいらっしゃいました。先生にお借りしていたCDをお返しすると、「ちょっとちょっと二階においでよ!」と楽しそうにおっしゃいます。二階は院長室でした。

扉を開くと木目の美しいスタインウェイがいらっしゃるではないですか!それを私奴なぞに弾かせて下さいました。こういう時にサラリと引き流せる曲が必要だなと反省しました。プーランクのノヴェレッテ、いつでも弾けるようにしておこっと(ウキウキ)!

続いて先生は私の身長位ある大きなTANNOYのスピーカーで、マリオ・デル・モナコの全盛期の『アンドレア・シェニエ』のアリア“ある日青空を眺めて”のLPを聞かせて下さいました。
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相手役はカラス。名盤中の名盤。

人の声を聞いてこんなに感動したのは初めてでした。ドミンゴ、カレーラス、パヴァロッティ、アライサで育ってきた私が、モナコの声を聞いて打ち震えました。およそ人の声とは思えないほどなのに人の声以外の何物でもないと言う圧倒的なあの響き。まるでトランペットのような黄金の輝き。涙が出るような驚きでした。

続いて先生が高校生の時に衝撃を受けたと言うランパルの精霊の踊りをLPで。
東京・歯医者さん物語 ~第二回 私はハリマドンナ~_d0246243_1716259.jpg
密度の濃い、ビロードのような音で、まるで歌を聞いているようでした。うっとり。

さ、今度はコレッリのトスカだー!と言う頃に、すっかり手術 を忘れていた私の元にお迎えの先生がいらっしゃいました。院長先生は、「これだけだから!」と、まるで駄々っ子のように、コレッリの伝説のCDを聞かせて下さいました。
東京・歯医者さん物語 ~第二回 私はハリマドンナ~_d0246243_17161856.jpg
トスカが終わった後、大興奮で帰らないお客様に、埒があかないのでピアノをわざわざ運び込み、アンコールで歌った「カタリカタリ」です。幻の録音。

すっかり夢心地になった私に、先生は
「これで、勇気が湧いたでしょ。」
ですって!

手術室に着くと、いつもの「優しさの権化先生」が手術服を着て待っていて下さいました。お待たせしちゃったみたい。私も手術服に着替えます。無菌状態の手術室に入る前にエアーシャワーを浴びます。恐怖で吐きそう(笑)。

私は上顎の骨がなんとかで(笑、確か浅いとか薄いとか)、下の骨を削り、移植しなくてはなりませんでした。先生は相変わらずお優しく、ことあるごとに励ましながら治療して下さいました。

終わったときの安堵感と言ったら!

付き添いの友人は私の手術中も院長先生と音楽三昧で遊んでいたそうな。私よりも遅れて二人で受付に登場しました(笑)。

私のケースはちょっと大変だったみたい。さっきの男性は何事もなかったようでしたが、私は殴られたような口元でした(笑)。矢吹丈みたい。手術の助手をしてくださった先生が、「初めてなのに大変な治療で可哀想だったわね、もうこんなに嫌なことはないわよ、怖がりって書いてあるのに可哀想だったわね~。」と慰めて下さいました。私のカルテには“怖がり”と書かれているのか……(苦笑)。道理で、誰も彼もが私にスーパー優しいはずです。なんか照れるなぁ。

今日もジャケットを忘れて診察室を出ました。二、三日、顔は腫れるとの事。

一日経って、今朝鏡を見ると、右半分がぷっくりしています。元々ふっくら顔なので、初対面の方は気づかない位です。ま、気づくかな(笑)。でも私は鏡の前でニヤニヤしてしまいました。目の下から顎の下までが腫れ、皮膚が綺麗に突っ張ってツヤが増しています。明らかに左半分とは輝きが違います。
「今日のアタシ、ハリマドンナじゃん。」
と呟き、クスクス笑ってしまいました。

先生、顎関節症で顎があかない中、大変治療しづらかったでしょうに、なだめすかして治療してくださり、どうもありがとうございましたー!!心より御礼申し上げます。m(_ _)m

ハリマドンナより。

東京・歯医者さん物語 完

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# by komaiyuriko | 2012-04-15 17:23 | 徒然なるままに

最近、素晴らしい歯医者さんに通っています。私は小さい頃から歯医者さんが大の苦手。だって怖いし痛いでしょ。極力行きたくないお医者さんです。

そんな私がパリ時代、数回歯医者さんに行く羽目になってしまいました。親不知が顔を出しつつ炎症してしまったのです。痛みを堪えて一週間後に近所の歯医者さんに行くと(パリは病院が全て予約制なので、痛いときにすぐには行けません)、うちでは手に負えないから外科歯科医を紹介すると言われ、その紙をもってまた一週間後に外科歯科医まで行き、その二週間後位にようやく抜いてもらえました。

その病院の待合室で、血だらけのタオルを顔に寄せてすすり泣くご婦人をお見かけした時には、本気で帰ろうとしました。

またある時は、パリの口腔外科に行くことになり、ガサツな女医さんが口中に鏡を駆け巡らせ、それだけでお口は血祭り、挙げ句の果てに、口内に残った歯を削ったジャリジャリを「はい、飲み込んで!」と、恐怖の一言。うがい台もあるのに“飲み込んで”発言。もう意味不明です。

そんなホラー体験を積んできたために、歯医者さんは恐ろしい所だと刷り込まれているのです。
自然な流れです(笑)。

二、三ヶ月前、こっそり歯が痛いなと感じておりました。難しいドビュッシーの曲をさらっていたら、歯が痛み始めたのです(笑)。凄い言いがかり。そのことを友人に何気なくお話すると、「美術館のように素敵な歯医者さんがあるよ!」との吉報を頂きました。彼女に紹介して頂き、ついに観念して日本橋にあります歯医者さんへ行くことになりました。

「○○美術館」と書いてないことが不思議なくらいの出で立ちでした。中に入ると素敵な壁画バックに笑顔の受付のお姉さんたちがいらっしゃいます。まるでニンフです。そして奥に鎮座されておりましたのが美しい古楽器(クラヴィコードの系統でチェンバロのような美しい姿と装飾、絵が描かれております)。受付の木のカウンターは、私がバーでも開いたら何がなんでも欲しいくらいの立派で重厚な一枚板。その他美しい装丁の本や美術品などに目を奪われていましたが、ここは歯医者さん。私の恐怖心とドキドキは止みません。

受付のお姉さんが、「まず最初にお熱を計って下さいね。」と言います。私ったらビビり過ぎて38°を叩き出してしまいました。「あら~、お熱出ちゃいましたか(笑)!」とお姉さん。その後血圧を測りますが、そこでも歯科助手のお姉さんが「こんなに高いわけないわね、それじゃちょっとリラックスしましょうか!」と言って測り直し。診察前からお姉さんたちの失笑を欲しいままにしてしまうのでした。

ついに診察室に入ると、これまた素敵なお部屋になっています。全てが個室。恐怖の椅子に座り、寝かされると、今度は見事な天井画に驚かされます。

“優しい”を絵に書いたような先生が現れ、園児を扱うように治療して下さいます。
もう一生この先生じゃなきゃ嫌だー!と毎回心の内で叫んでいます。

ちなみにこの歯医者さんの院長先生はクラシックフリークのようで、音楽の話をされに、私を見かけると治療室までお顔を出して下さいます。相当お詳しく、お話も楽しい、さらに名盤のCDも貸して下さいます。でも大抵先生がいらっしゃるのは、私が口を開いての治療中だったり、綿や型を噛んでの待機中にいらっしゃるので、ほとんど「あー、うー。」としか返事ができません(笑)。

このような甘やかされた環境の中で、ようやくきちんと通うことができています。

もちろん、気もそぞろなのは変わりありません。毎度メガネを忘れて診察室をでてしまう始末。見えてないのに気づかないのかねぇ。病院を出るとご褒美に目の前にありますイリーカフェで一休みしてから帰ります。
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気がそわそわしているもので、何も考えずにいつも「ソイラテください。」というようにしています。

そんな優雅な歯医者さん生活が始まって数ヶ月。
ついに最後に残しておいた大仕事、インプラントが行われるのです!

つづく(笑)。

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# by komaiyuriko | 2012-04-15 17:02 | 徒然なるままに

ヨハネ受難曲御礼

先日、ヨハネ受難曲が無事終了致しました。
ヨハネを歌うのは今回で二回目。前回はまだ学生時代だったように思います。←全てがうろ覚え。
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しかしながら実は私、ヨハネに対してそれほどの情熱を持ったことが今までありませんでした。
バッハの最高傑作と言っても良いマタイ受難曲を昔から愛聴し、また本番でも数回歌わせて頂きました。オペラや映画を見るよりもドラマティックで、泣きじゃくりたくなるシーンが散りばめられています。それに比べてこちらのヨハネ受難曲は、それほどまでのシーンはありません。涙が一筋流れてしまうというシーンはコラール部分で数カ所ありますが、冷静で理性的な感じがします。そこが若かりし日の私には退屈だったのかもしれません。

今回、全体の構成と宗教性に焦点をあててこのヨハネに臨みました。すると滋味ゆたかな音楽と内容が現れ、じんわりと感動させられました。私が歌ったソプラノソロの曲は、疑いのない信念や従順さに溢れていて、唯一の明るい曲なのに益々私の涙を誘い、最後のコラールでは熱い涙を堪えるのに精一杯。

あ〜、歳を重ねるとはこういうことなのか、と実感してしまいました(笑)。
ヨハネ受難曲、遅ればせながら私の《名曲の殿堂》入りです。

ソリストの皆様と。
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当日、足を運んでくださった皆様にお礼申し上げます。ありがとうございました。

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# by komaiyuriko | 2012-04-10 00:36 | コンサート

春の息吹を感じる今日この頃。
こんな日は、いつものメンバーでいつものレストランに行くに限ります。
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江古田にあるイスラエル料理屋さん『シャマイム』です。
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写真のお料理は、ファラフェル&ピタパン、サラダ各種、ひよこ豆のムース、スパイス、ラム肉、チキン、チキンカツなど。

パリ時代夢中になったイスラエル料理ですが、日本のおうちの近くにこんなに美味しく、こんなに安く、そしてオーナーさんがこんなに親切なお店があるなんて、アタシャ幸せだよ。ビバ、シャマイム。

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今日もアルコールを飲まない4人で、ミントティ片手におよそ開店から閉店まで歓談しました。笑いすぎて、そして食べ過ぎてお腹痛い(笑)。お店はいつも満員。行こうと思ったらご予約をお忘れなく。

素晴らしき哉、人生。

また別の日。
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東京スカイツリーのお膝元、江戸東京博物館へ『ザ・タワー展』を観に行きました。これはかなり前から楽しみにしていたエキスポジション!東京スカイツリーの開業もそろそろですものね。
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ちなみにこの江戸東京博物館は、常設展も充実していて楽しめるのがポイント。常設展というよりアミューズメントパークといってもいいほど。外国人にはオススメです。お子様にはあまり向かないかも。
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それにしても贅沢な空間利用をした建築ですよね。

その後は『ザ・タワー展』に敬意を表して、東京タワーをレインボーブリッジと共に眺めようと、お台場に行きました。ここにはパリのお店『メゾン・ド・ミエル』を取り扱っているハチミツ屋さんもあるので、キャンディも買いに行きがてら。

私、お台場初体験なんです(告白)。ゆりかもめも初体験。
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乗り物という乗り物が苦手な私には恐怖の乗り物でしたが、娯楽性は認めます。レインボーブリッジに入るためのターンやブリッジ添いに進むところなんてすっごいもん!

お台場では、私の大好きなキャラクター、チェブラーシュカが売っているロシア料理のピロシキを食べたり、
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パリへの郷愁からクレープを食べたり、
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新大陸への憧れからアメリカンレストランに行ったりと、
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胃が大忙しの一日でした。食文化を知ってこそ、その国への理解が深まります。
これからもどんどん世界を食べて行きたいと思います。

タワー展にちなんで、新旧二つのタワーをハシゴ観覧した楽しい一日でした。
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素晴らしき哉、人生。

追伸
「メゾン・ド・ミエル」のハチミツキャンディ、私のオススメはこちらの松ヤニ入り。
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サービスショット 
江戸東京博物館のある両国駅にて
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# by komaiyuriko | 2012-03-31 02:03 | 文化・芸術