立秋とは名ばかりの、照りつける太陽の下、世田谷美術館へ行って参りました。ピアニストでフランス音楽&西洋美術の研究家でもある《鶴園紫磯子先生と行く、ボストン美術館 ジャポニスム展》に参加したのでした。
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鶴園先生は特にジャポニスムの専門家。今回もまた興味深いお話をたくさんしてくださいました。

ところで、私はこの世田谷美術館に割と行く機会が多いのです。趣味が合うのかも。なんちゃって。砧公園の中にある素晴らしい環境。でも如何せん、行きづらいのです…。よっぽどリゾルートな決意を持たせる展示会でもない限り、心がモレンドしてしまいます。そして毎回、拝観した後にアンケートをしたためるわけです。「駅から美術館までの無料バス(無料ってところが図々しい)を出して下さい。観覧者も増えると思います。(←余計なお世話。)」と。

何と今回、駅から美術館までの100円バスが初登場しました!
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これは快挙です。力の入れ具合が感じられます。今回に限らず今後も続けて欲しいです。

バス停を降りたら公園内の並木道をまっすぐ進みます。この時の蝉しぐれと言ったら!
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日本の夏だなぁと思わせてくれます。隣の人の話し声が聞こえないほど、力の限り鳴いていました。

この展示会は、ボストン美術館の企画で、コメント等もボストンの方がメインで作成されているようです。ここが大きなポイントですよね。我らが、これ、ジャポニスムの影響じゃー!と言っても、我田引水と思われてはシャクですものね。むしろ今回の展示会では、『え、これも?!日本の影響受けちゃった(照)?!』という作品のオンパレード。鼻が高いです。

当時の日本人が思っていた以上に、外国の方は日本のアートを見て、その価値を見出していたわけです。芸術というのは、その価値を見出してくれる人あってのものだなぁと感慨に浸りました。私たちも日々、素晴らしい芸術の再生者として心身を研磨しておりますが、その価値を分かってもらえなければ、ただの騒音に過ぎないのだなぁと、北斎漫画が陶器を包むための紙にされていたことを思い出しながら感じるのでした。

モネやゴッホはジャポニスムの影響を大きく受けた画家として有名です。今回、私が驚いたのはピサロにもその影響があったということ。印象派とは、光と影の問題。それを浮世絵はいとも簡単にその問題を超越していたのです。ピサロが綴った手紙には『広重は素晴らしい印象派主義者だ。』と書かれています。そして「雪に映える朝日」。
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美しいです。たくさんの絵の中にあっても、息を飲む作品です。冬の朝の凍てつく寒さと陽射しのほのぼのとした温かさ、冷たい空気の純粋さ、そして人の営み。まるでこの絵の中にいるように、五感全てが敏感に感じる、優しい、穏やかで美しい作品だと感動しました。

また着物を纏った西洋女性の絵も豊富でした。女性のポーズが物思いに耽っているというのが今までになかったものらしい。これも浮世絵の影響〜。
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ステヴァンス「瞑想」

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ターベルの「夢想」

ベルギー象徴派の絵画に多く見られる、アンニュイさ、メランコリー、そして何かを暗示しているような雰囲気を感じました。

今までゴッホやモネの作品で、これは浮世絵の影響です、ということを読んでも、『ふーん、それは分かった、でもどこがどのように?』と実は曖昧だった部分があります。それらが、今回の展示会で明確になりました。

・大胆なデフォルメ
・アンシンメトリーの構図
・俯瞰構図
・近接拡大
・顔の大写し
・画面の端による対象切断
・格子
・バックと主役が同じ程の存在感
・対象物に対して、手前に莫大な障害物
etc.

これらのことが具体的な例によって示されています。ステヴァンス(ベルギーの画家)は言っています。『日本美術は真の印象派だ。日本美術は近代性を表現するための効果的な要素である。』と。なるへそー。心からなるへそです。

美術館へ行き、こんなに曇天だった私の頭が快晴になったことはありません(笑)。この展示会のキュレーターの皆様、ありがとうございました!

そしていつも惜しみなく知識を与えてくださる鶴園先生に心から感謝申し上げます。ありがとうございました。

美術館の去り際、ジャポニスムを意識しての一枚。
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わっかるかな〜、このジャポニスム感(笑)。

鑑賞会の後のお茶会がまた楽しみの一つ。お茶会とは言え、私はハンバーグ&ステーキセット食べたけど内緒。今回はフランス歌曲の大家、太田朋子先生もご一緒でした。二期会研修所時代の先生です。今の私があるのはこの方のおかげです。きっぱり。本当に楽しく素敵な時間でした〜(惚れ惚れ)。
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先生方のコンタクト話、最高でした。けたたましい笑い声をあげてしまいました。内容は割愛(笑)。

ボストン美術館展、オススメどころか必修です。どうぞお出かけ下さい!
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# by komaiyuriko | 2014-08-17 18:03

音楽関係者は、ラヴェルの『ダフニスとクロエ』のことを“ダフクロ”と言うらしい…。略すのが大好きな日本人。

ベートーヴェンの交響曲第7番は“ベトしち”、アイネ・クライネ・ナハト・ムジークは、“アイネク”、チャイコフスキーのヴァイオリンコンチェルトは“チャイコン”、弦楽セレナーデは“弦セレ”、フォーレのレクイエムは“フォーレク”、ファミリーマートはファミマ。

中でも酷いのは、オペラ『フィガロの結婚』の中のケルビーノのアリア“恋とはどんなものかしら(Voi che sapete/ヴォイ ケ サペーテ)”のことを、ヴォイケサペと呼ぶこともある。あと“テ”だけじゃんっ!

ブラコン(ブラームスのVnコンチェルトで、ブラザーコンプレックスではない。)、春祭(ストラヴィンスキーの春の祭典で、東京春音楽祭ではない)、ひげじょ(悲劇的序曲のことで、ヒゲづらの女ではない)…切りが無いのでやめます(笑)。

ダフクロは、リヨン歌劇場の来日公演で演奏されました。
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指揮は大野和士さん。もちろん演奏はリヨン歌劇場の皆様。なんとそこに、シンガーズの各パート4名が参加させて頂きました。ちなみにソプラノ2は私一人。リヨン組は80人位いるのだろう、我らが数人入ったところで意味あるのかな…なんて思っていたら、いらっしゃったメンバーも各パート5.6人でした(笑)。どひゃっ。

大野さんは、来日したご自分の小屋のメンバーに向かって、「健康に気をつけて、素晴らしい日本滞在となりますように!」と稽古前に一言添えられました。そーゆーとこっ!

この偉大なマエストロのこういうところが好き、と思いました。大昔の話ですが、ベルリオーズのロメジュリ(略語満載)を大野さんとシンガーズで演奏した際にも、初稽古の時に、世界情勢を踏まえて、「今この曲を演奏する意味があるし、我々の使命だ。」というようなことをおっしゃった事を思い出しました。言わなくても分かってるし、言ったらキザかな、なんて思うようなことって日常に割とありますよね。でも言葉にすることによって再確認し、関係がより深まることがあります。

私の身近にも、ステキ男子がいます。とても仲良しなのに、「これこれこういうことで、ゆりがこう言ってくれたことを嬉しく思う、どうもありがとう。」などというのです。この人偉いなと心底感動します。仲良しすぎてふざけちゃって、きちんと気持ちを伝えないことって往々にしてありますよね。彼を見習って、私も特に感謝の気持ちはきちんと伝えたいと思います。

なんの話だったっけ。
ダフクロ、初期のドビュッシーのようなところあり、これぞラヴェルのオーケストレーション!と興奮させる場面あり、舞台が目に浮かぶような写実的でありながら印象派のヴェールに被せて、我らの想像力を掻き立ててくれるところありの、アドレナリンが出放っしの約1時間でした。

初日の大阪で、リヨンコーラスメンバーの女性の方がお一人、浮かない顔をしていました。どうやらトランクが不運なことに日本に着かなかった模様。。。よくあることです。そこで、翌日の東京公演のG.P.とコンサートの合間に弱り切った彼女と一緒に下着やら服やら生活必需品を買いに行きました。彼女は新宿の街を好奇心いっぱいに眺めていて、なんだかこちらまで楽しくなってしまいました。こういうアクシデントのおかげで、仲良くなれて良かった!彼女にとっては大変でしたが、私にとっては忘れ難い、いい思い出ができました。

コンサートは超満員。熱気溢れる会場で、ラヴェルの音楽が生き生きと奏でられていました。爽快感のあるコンサートにご一緒できて本当に良かった!有り難や〜、有り難や。

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大阪公演のため、前乗りしました。その日は、のぞちゃん夫妻とご飯を食べました!美味しいお好み焼きを満喫。

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そしてまさかの2連チャンで同じ店へ。美味しかったので、アンコールです。

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東京公演後、リヨンのメンバーと記念撮影。思い出深い公演となりました。

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最後はオペラシティ上にある焼肉屋さんで打ち上げ。高いお肉って美味しいね。

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帰りは酔っ払ってもないのにこんなことに。
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# by komaiyuriko | 2014-08-05 18:16

パナソニック美術館で、『フランス印象派の陶磁器〜ジャポニスムの成熟〜』を鑑賞しました。
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音楽と美術におけるジャポニスムの専門家であられます、鶴園紫磯子先生の解説と共に鑑賞できるというこの企画に参加させて頂いたのでありました。実のところ、陶磁器には興味があまり持てませんでした。このチャンスで、もしかして好きになっちゃったりして♥️なんて期待していたら、本当にその通りになりました。やっぱり何事においても知識を得る、というのは興味の始まりですね。
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ジャポニスムの極意を教わり、嬉しくて、最近では会話にジャポニスムが頻繁に出場するようになりました。子供みたいでお恥ずかしい(笑)。

そしてまたある日。『チョコレートドーナツ』という映画を新宿武蔵野館で観ました。
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これは、アメリカで起った実話に基づく映画です。あるゲイカップルが、隣家の育児放棄されたダウン症の子供を引き取り、無償の愛をもって育て始めるところから始まります。学校の先生も、この子が彼らに引き取られて以来、学力も向上、人とのコミュニケーション力も上がっていると称賛。しかし、1979年の話です。同性愛には根強い偏見と激しい差別がありました。家族以上に愛し合う3人は社会によって引き裂かれます。愛のある生活を取り戻そうと、法廷で戦う二人。そして悲しすぎる結末。

本当の正義って、愛って何なのさっ(怒)?!
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人々が愛を育む、そんな当たり前の権利を社会的に堂々と手に入れるために、正義(司法)を前に戦う二人の勇気と忍耐力に心が震えました。全ての人の自由と尊厳が尊重される社会を作るために、一体どれだけの犠牲が必要だというのでしょう。

それでも、こうして戦って来た多くの方々の勇気ある行動と犠牲が、世界を少しずつ変えてきたのです。今を生きる私たちも、本当の自由のために戦わなければいけない、アクションを起こさなければいけない、と痛感しました。

映画館では、『ミルク』を観た時と同様、義憤にかられ、嗚咽をあげる場面もしばしば。多分、優に2リットル位の涙は出たね。

この日はレイトショーを観に行きました。映画館を出て、友人と社会について語り合いながら、夜の街を歩き、「全ての人にはね、尊厳ってものがあるんだよ〜(怒)!」と大声で叫びたい、そんな夜でした。

シネスイッチ銀座、新宿武蔵野館他で上映中です。

黙殺され、自由を冒されている人々のために、鈍感ではいられません。知らないではすまされない現実があります。人権問題然り、憲法解釈問題然り。みんなで怒りましょう。おーっ!
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# by komaiyuriko | 2014-07-08 12:05

昨年の11月、江戸川区の女声合唱団から、指導をお願いしたいとのお話がありました。その名は「うたうーまん」。……。随分ふざけた名前だな、と思いましたが、同時にオモロイ合唱団に違いないと確信しました。

実はこの合唱団、ドビュッシーの記念年に、クルト・パイユで『選ばれし乙女』を上演した際、コーラスで参加してくださった団なのです。ですから、まるっきり知らない合唱団ではありませんでしたが、初回の稽古に伺った時は驚きました。だって練習室に1歳未満の赤ちゃんがゴロゴロしてるんだもーーん。そして隣室には、1歳以上、幼稚園未満の子供たちが保育士さんと楽しく過ごそうと、そこにもざっと10人ほどいました。

日本の少子化は嘘だ、と思いましたね。江戸川区は日本を救う!

練習中も絶えずどこかで赤ちゃんが泣いていたり、可愛いヨチヨチ歩きちゃんやハイハイちゃんたちが移動しています。何かにぶつからないか、倒れて怪我しないか、私は慣れていないので気が気でない。指揮をしている私の股の間を一人の赤ちゃんがくぐり抜けたら、それを見ていた子達が並ぶ(笑)。それら全ては、もう可愛くて仕方ない光景の連続ですが、コーラスの練習だとものすんごく気が散ります(笑)。

そういうわけで、この合唱団はハーモニーの作り方とか、曲の作りを見てみて、どこがどうなっているとか、詩の内容がどうだとか、あまり気にしたことはなかったようです。一瞬気が遠くなりましたが、やる気がどんどん湧いてきたのです。なぜなら、メンバーのお母さんたちの目が澄んでいるから。これ、ホント。

この方達の日常って、私の未知の世界で、ある意味戦場のような毎日なんだろうな、と想像するのです。小さな子供が二人、三人いて、朝から晩まで目が離せなくて、泣いたり叫んだり、ご飯作って食べさせたり、食べなくて怒ったり、着替えさせたり、お風呂に入れたり、おしめかえたり、寝かしつけたり、夜泣きされたり、まったく、母親というのはとんでもなく大変な仕事です。それなのに、この方達は週に一回、歌を歌いに来ようとしているのです。私は今まで感じたことのない深い感動を覚えました。私だったらどうだろう、多分、歌わないんじゃないかな、と。彼女たちは日常生活にひと時の音楽を求めている。だからこんなにも純粋な眼差しを向けているのだと気付き、私の気合いがムンムン湧き上がって来たのでした。

音楽面だけとってみれば、こりゃー道のりは長いぞ!と言った感じでした。それなのに、ある日『全日本おかあさんコーラス大会(コンクール)に出たい』などど言うものですから、「おっとー、本格的な合唱曲も歌ったことないのに?」と正直焦りました。でも頭の中に閃いた曲があったのです。徳山美奈子先生の『台所の歌 シャンソン・キュイジーヌ』という曲集です。私はその中から、今のうたうーまんにもっともふさわしい曲を三曲選び、コンクール出場を決めました。

作曲家の徳山先生は、大変豊かな方で、私たちの稽古に何度もいらして下さり、アドバイスと愛と勇気を与えて下さいました(涙)。
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稽古にいらしてくださった際に、先生を囲んで記念撮影。本番当日も、金色のうたうーまんパネルを持って応援にいらしてくださいました!

あっという間に月日は経ち、驚くことにあっという間に“音楽できる”団へと成長していました。実際には、長い低迷期があって、突然グンと伸びたのでした。やる気スイッチが入ったんだな、あれは(笑)。人のやる気とはすごいものです。

またメンバーはもとより、ご家族のサポート体制がスゴイ!臨時練習やら何やらで、それぞれのご家庭にご迷惑をおかけしたと思いますが、パパさんたちやおじいちゃんおばあちゃん方にご尽力頂き、助けられました。自分だけが頑張ろうと思っても難しい状況ですものね。

本番の日、朝早く集まって、会場近くのカラオケボックスで最終練習をしました。こういうところ、ママさんたちのアイディアと行動力に脱帽です。

会場に到着し、ベルトコンベア式にステージへ。ステージに乗った時、メンバーの照明を浴びたお顔が大変凛々しく、堂々としていて、たった7ヶ月しかご一緒していないのに、初回の稽古で歌っていた「(ほぼユニゾンの)ミッキーマウスマーチ」を思い出し、私ったらこっそり感動していました。

本番では、今までで一番集中していて、彼女たちの中では最高の演奏ができたのではないかと思います。緊張感と集中力と、そして舞台を楽しんでいるような雰囲気さえありました。これは徳山先生の曲のおかげでもあるのです。我らうたうーまんにとって等身大の曲で、笑いあり、涙ありの三曲でした。会場にもそれが伝わったようで、現代社会をシニカルに歌う、ブラックユーモアたっぷりな曲では、会場からも笑い声が聞こえました。そして母となって初めて気づいた、自分のお母さんへの感謝を歌う曲では、涙なくては聞けない仕上がりだったと思います。
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演奏後、写真を撮って下さいます。パパさん達もご一緒に!素敵な写真です。
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ソプラノさんと。なめんなよのポーズ。

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メゾさんと。おんどりゃーのポーズ。

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アルトさんと。ワワワワ〜のポーズ。

結果はどうであれ、よくやったなぁと、やり切った感でいっぱいでした。その後、私は別のコンサートの打ち合わせのため、一旦会場を離れました。私の父は、私たちの演奏もあったし、知り合いも他の団体で出ていたため、炎天下、聴きに来てくれました。そして発表まで残って、結果を聞いていてくれました。

新宿にいた私の元へ父からメールが届きました。『マーガレット賞受賞!』と。何とも嬉しい速報でした。入試に受かったけど、本当か信じられない子のように、メールを何度も見直しました(笑)。一つのご褒美が与えられたようで、本当に嬉しかったし泣けました!
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父撮影。誉れの瞬間。

うたうーまんのおかげで、久しぶりに忘れかけていた感覚を思い出させてもらいました。

「一生懸命がむしゃらに頑張る→良い結果を得る」

これって、やっぱり最高だなと思いました(笑)。
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うたうーまん事務局のメンバーとラムしゃぶ屋で慰労会。賞状と花束がまっぶし〜!

当日は、30度超えの真夏日でした。キラキラとした初夏の陽射しが、数ヶ月、熱く清々しい経験を共にした私たちに降り注いでくれました。うたうーまんの皆さん、ありがとうございました。


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初出場のうたうーまんは、母の日の朝日新聞全国版に大きく取り上げられました。これも素晴らしい思い出の一つです。
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# by komaiyuriko | 2014-06-14 01:38

5月の終わりは我ながら頑張りました。自分で言っちゃった(笑)。

今年も新作歌曲発表のコンサートに関わらせて頂きました。
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尾高賞作曲家(三回目ですって!)の猿谷紀郎先生の新作です。去年、一昨年と歌わせて頂いていますが、先生の作品はなかなか手強いのです。先生が今頃作曲してるんじゃないかな〜という頃を見計らって(預言者か!)、メールを出すのです。『どうか先生、お手柔らかにm(_"_)m』と。

今まで、その願いは聞き入れられませんでした。今年もまた、コンサート前二週間を切った頃に楽譜が届いた、という点を除けば、願いはだいぶ聞き入れられたような気がします。もちろんスーパー難しいのですが、あの難しさに飼いならされてしまったのでしょうか…。今年は比較的ラクでした。は〜良かった!

素晴らしいピアニストの矢田さんと。
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この方のソルフェージュ能力は神業です。その上、音楽的。尊敬します。
そして猿谷紀郎先生と。
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そして翌日もコンサート。現代曲コンサートが終わり、翌朝早いから急いで帰らなきゃ、と想像しただけで楽屋でソワソワする私。結局、コンサート会場には盛大に忘れ物をして帰りました。大小合わせて3点の忘れ物。その内には携帯電話も含まれておりました。なんてバカな私。

そして12時間も経たないうちに超現代曲からバッハまで遡ります。この公演はバッハ協会の定期公演で、私はモーツァルトのグレートミサのソロを歌いました。そしてこちらでも大チョンボ。

終曲近くにある、ソリストによる大きな4重唱、ベネディクトゥスを演奏すると知ったのが二日前。だってー(言い訳始まります。)、マエストロが、ここカットって言ったような気がしたんだもん。もちろんマエストロはそんなことは言ってはいませんでした。別の部分のカットはありましたが。でも言ったような気がしたんだもん。二回目。

『えええーー、ここやるんですか?!』と一瞬暴れたものの、あとはもうさらうしかない。睡眠学習でよーくさらいました。
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もちろん本番は、凄まじい集中力で、なんなくクリア〜。相変わらずの楽天家です。

オケには、他のコンサートでよくご一緒させて頂いている演奏家さんたちが乗っていたので、それも嬉しく、楽屋でもとっても楽しく過ごしました。

このコンサートの翌日は、ナント、人生初の体験が待っていました。『指導者として合唱コンクールに出る!』の巻です。そちらの模様はまた次回。ごきげんよう、さようなら!
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# by komaiyuriko | 2014-06-09 00:58

ザ・ビューティフル展

ザ・ビューティフル〜英国の唯美主義1860-1900〜が三菱一号館美術館で開催中です。
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5月6日までですから急いでください ε=ε=ε=┌( ̄^ ̄)┘

私はこの3月、有難いことに仕事が立て続き、身も心も喉もボロボロでした。そんな時に『そうだ、ザ・ビューティフルを観に行こう。』とJRのCMさながらに、稽古終わりに突然思い立って出かけたのでありました。仕事仲間には、よくこんなに大変な時に観に行ったね、と呆れられましたが、こんな時ほど、唯々美しいもので目と心を癒したいと思ったのでした。

それにしても、あの日は形容し難い強風でした。人と言うよりは疲れ切ったカッサカサの汚いスポンジのような私は、向かってくる強風に心が折れそうになりましたが、辿り着いた建物を見て心を奪われました。
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イギリスのジョサイア・コンドル設計の「クィーン・アン様式」の建物です。

建築オタクのくせに灯台下暗しです。建物の中の写真も撮りまくりたかったのですが、撮影禁止のパネルが。グスン。

古い慣習や決まり事から離れて、新しい美を求めたイギリスの若い芸術家たち。ロセッティやホイッスラー、レイトンらが中心となり、視覚的な悦びを重んじた唯美主義が起こります。

私はもともとロセッティが好きで、ロセッティと、これまた大好きなビアズリーをお目当てにしておりましたが、このエクスポジションを観に行ったお友達が「レイトン凄いから!」と教えてくれました。どれどれ、どこにレイトンさんの作品が?と探すまでもなく、凄まじいオーラの作品が!!

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レイトンの『母と子(さくらんぼ)』、『パヴォニア』、これらはとにかく必見です。質感がとにかく凄い。生々しいというか温度があるというか。掌にしっとりとした感覚が湧き上がってきます。

そしてロセッティもうっとりしながら執拗に眺め、ビアズリーもニヤニヤしながらジロジロ見ました(笑)。ほとんど変態だね。

ビアズリー&ワイルドのサロメは、私が初めてウィーンに行った22歳の頃、本屋さんで見つけました。自分のお土産に即購入。これは自分にとって宝物です。
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ちなみに、私の誕生日はワイルドと一緒です。やっぱりね。この嬉しい秘密を知った時、「ドリアン・グレイ〜!」と狂喜の叫び声をあげました。

どうでもいい話になってきたのでこの辺で。このゴールデンウィークで終わってしまう美の宮殿へ、皆様是非お出かけくださいませ!
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# by komaiyuriko | 2014-05-03 23:18

20世紀のフランス音楽

さてさて(嬉々)、今年もまた、シビれるコンサートに参加させて頂きました!
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私のご尊敬申し上げる、フランス音楽&美術の生き字引でピアニストの鶴園紫磯子先生と、そのお仲間の先生方とのコンサート。ヴァイオリンの七島晶子先生、ピアニストのジャック・ゴーティエ氏、そして今年のゲストソリストは、クラリネット界のプリンス、フローラン・エオ氏です。

このコンサートは、20世紀のフランス音楽シリーズで、今回のタイトルは『1910年代、大戦期を生きた音楽家たち〜ストラヴィンスキー、プーランク、オーリック』。タイトルを見ただけで心も身体も震えます!

私はストラヴィンスキーの『3つの日本の叙情詩』、『兵士の物語』室内楽版の語り、そしてプーランクの『レオカディア』室内楽版で「愛の小径」を演奏させて頂きました。

フランスにいる時から、ストラヴィンスキーの日本の叙情詩を勉強したいと思っていました。でもなかなか手が出なかったのですよ。だってロシア語なんだもーん。フランス語で歌うこともしばしばのこの曲ですが、今回はストラヴィンスキーが頭の中で思い描いて曲をつけた、オリジナルの原語でやろう!ということになり、ロシア語版に決定。ロシア語のエキスパートの方3名に(分からない言語過ぎてソースは多い方が良いと考えました!)読みや意味を教えて頂き、ロシア人の方に詩を朗読して頂いた録音を聞きまくり、ようやく、歌えるかも♥️という淡い期待が楽譜から漂ってきたのが3月頃。遅っ。

鶴園先生は、フランス語で演奏した時の響きと全く違うとおっしゃっていました。聞こえてくる言葉によって印象は変わるものです。ストラヴィンスキーの頭の中に響いていた言葉と音楽は、訳詞ものとはやはり違うものでした。新しい発見。そしてもう一つの新発見。ストラヴィンスキーの無伴奏クラリネットの小品が、この曲ととてもリンクしているということ。今回はエオ氏が一曲ずつ交互に演奏しよう、と提案をしてくださり、そのように演奏。その効果たるや、絶大でした。
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そして『兵士の物語』。普通、室内楽版の場合は語りをつけません。ですから台本がないのです。今回、オケ版の楽譜にある登場人物四人版台本から、室内楽用一人語り版を作成しました。これは大プロジェクトだぞ〜と武者震いしていた私は、お正月から準備を開始。夏休みの宿題を8月31日の夜に泣きながらやった子とは思えません!
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楽譜の表紙もオリジナルで作ってしまう気合いの入れよう。

いらして頂いたお客様からは、語りが良かった、語りが良かったと言われ、なんだか自由研究で賞をとったような、そんな嬉し恥ずかしな気持ちでした(笑)。

レオカディアは、不勉強ながら今回初めて聴きました。楽譜は出版されていないとのこと。これも先生方が譜面作りから大変ご苦労されたと思います。でもちょっとしたセリフがあり、とっても楽しめました。劇音楽に相応しく、聴きやすく感情を煽るような素敵なメロディがたくさんありました。そして愛の小径を楽器伴奏で歌う幸せ。存分に楽しみました。
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前日の練習では、エオさんを中心に、大先生方がふざけあい、笑いの絶えない稽古場でした。やっぱりこの方たちも楽しくて楽しくて音楽をしているんだなーと感じました。嬉しくて、涙が出そうでした。

音楽をするということの真髄を、また改めて感じた、有難い本番となりました。音楽をしたいからやってるの、音楽をせずにはいられないから勉強するの、といった情熱の原動力を、懐かしさと共に思い出しました。
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ドイツ音楽の専門家で大学院時代からずーっとお世話になっている野村陽子先生と。先生に聞いて頂けて嬉しかった(T ^ T)

偉大でユーモアのある、素晴らしい共演者である音楽家の方に心から感謝いたします。ありがとうございました!
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# by komaiyuriko | 2014-05-01 14:36

密かな愉しみ

古めかしいものに心惹かれる体質です。木の電柱だったり、点いたり消えたりするランプなど。

街を歩いていても、たまに見かけるそのような風景にハッとなり足を止め、カメラ小僧に豹変します。

東京オリンピックに向けて、このような風景が失われるのではないかと恐れる今日この頃。ということで、東京昭和記念館。
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私はパリ留学前、渋谷のカフェバーでバイトをしていました。ランチ営業と夜の営業の間、決まって渋谷百軒店の坂の上にある、名曲喫茶ライオンで本を読んだり、手紙を書いたりしていました。突然それを思い出し、最近足繁く通っています。
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初めて足を踏み入れた時のドキドキとワクワクといったら!不思議なことに、その高揚感は今も変わらず。静かな興奮を毎回体験しています。だってそこはまるで異空間。
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そのライオン熱に感化されたのか、喫茶の名店、邪宗門にもまた行っちゃった。
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ここで、ストラヴィンスキー『兵士の物語』の一人セリフ版を改定。この雰囲気、めっちゃ集中できます(笑)。

そういうわけで、“古きを温ねて新しきを知る”の醍醐味コンサート、『青春のダンス&スクリーン』も無事に終了致しました。チケットは一週間前から完売。当日も座席一つ残らない満席でございました。
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このコンサートシリーズがなければ、映画『道』、『ひまわり』、『シャレード』、『慕情』など、気にはなっていたけど見なかったかなぁと思います。往年の名画や名曲を知るきっかけを頂き有難い限りです。

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虹の彼方に
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ハモンドでアルゼンチンタンゴ

残るものには理由があるのですね。だから私はクラシック音楽に今でも夢中なんだなと思います。きっと飽くことはないでしょうね。

素晴らしい共演者の皆様と。
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素晴らしいお客様と打ち上げ(笑)。
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ご来場下さいました皆様に感謝申し上げます。
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# by komaiyuriko | 2014-04-23 17:40

小学校講演コンサート

私が中学校3年生の時、担任をされていた坂田真澄先生。男子体育の先生でしたが、言葉遣いのとても優しい、笑顔の印象的な先生です。今は、埼玉県の小学校で校長先生をしています。

そんな坂田先生から、自分の小学校に講演に来て欲しいとのご連絡が。

講演…。空地の原っぱでいなごを追いかけ、池ではヒモにつるしたさきイカでザリガニを捕まえていた私が講演…。

これは埼玉県の事業で、小学生の進路指導の一環なのでした。アーティストがどのようにその職業につき、夢を掴んだか的な講演をする内容だそうな。まだまだ発展途上の私ですが、恩師のお誘いですから、喜んでお引き受けすることにしました。

まず、子供たちが待っている体育館へ向かいます。拍手で迎えられ前の席へ。校長先生の“さかぽん(坂田先生の愛称)”が今日の講演の趣旨を子供たちに伝えます。
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そんな中、落ち着きのない5年生の男の子がいます。微笑ましいですね。先生も「これ、Y君、落ち着いて。」と一言添えます。さらに説明を続けます。すると「Y君、ちょっと静かに。先生お話してますよ。」とご注意。Y君みたいな子っていましたよね、うふふ。

さかぽんが続けます。「駒井さんは、先生の中学3年生の時の生徒でした。どんな生徒だったかというと…、そうだなぁ、あぁ、Y君みたいな子だったな!」(会場爆笑)

あのー、Y君、まだ5年生、しかも男子なんですけどー。

会場がリラックスしたところで、講演の始まりです。さかぽんの見事なトークのおかげで、子供たちの集中力が違いました。Y君のようだった人が歌を歌ったり話をしたら、そりゃー、興味津々ですよね(笑)。

そういうわけで、コンサートをしながら、子供時代から今までの進路と、そこで経験した困難や挫折、音楽の素晴らしさと喜びを、ピアニストの牧菜さんと対話形式でベーラベラお喋りをしました。
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夢を持ち続ければ叶う、ということが事業のテーマだったようですが、私は芸術分野において、そんなことってなかなか難しいなと感じていました。ですから私は自分の経験から感じた本当のこと; 頑張ったってうまくいかないことはたくさんある、でも努力をやめたらそこで夢への道はおしまい、努力を続けていれば、それを見ている人が必ずいる、そしてその努力は報われるよ、ということをお話しました。

数日後、新聞に取り上げられました。記者さんって、うまく書くなーと感心。
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私もおしゃべりコンサートは多いですが、子供の頃からの話をしたり、困難や挫折を話したことはありませんでした。自分を振り返る良い機会となりました。

こんなに落ち着きのない、騒がしい私を招いて下さった坂田先生、ありがとうございました!先生というのは、どんなに時間が経っても自分にとっては先生です。自分があの頃に戻ったような感覚で、とても感激でした。
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そして今まで色んなことがあったなぁ、と思った時に、いつも傍でがんばれ、がんばれと応援してくれた両親に心からの感謝を伝えます。ありがとうね。もっとぎゃんばります。
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私がパリにいる頃に会いに来てくれた時の写真。両親が帰国する、お名残惜しいシャルルドゴール空港での一枚(笑)。
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# by komaiyuriko | 2014-03-20 18:08

作曲家の新作発表を演奏するというのは、私にとってとても誉れなことです。演奏によって作品の良し悪しが評価されかねませんから。だからこそ、こちらも真剣に取り組まねばなりません。

今回は、金丸めぐみさんと市川景之さんの新作発表にたち合わせて頂きました。
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金丸めぐみさんの作品は、私の一番大好きな詩人、ヴェルレーヌの詩による歌曲3曲です。しーかーも、作品にされた詩は、「秋の歌」、「白い月」、「空はあんなにも蒼く静か」の三篇です。ドラマティックでロマンティックで、素晴らしい作品でした。感情を吐露するところもあり、構成がうまいこと感情を運んで行く曲でした。こういう曲に出会え、歌わせていただけるというのは声楽家冥利に尽きます。

金丸めぐみさんと
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そして、私の大変尊敬する生き字引、市川景之さんの作品です。市川さんがフランス詩に作曲しないなんて、返って不思議な感じですが、これまた素敵な詩人の詩を選んで作曲されていました。私は不勉強ながら、今まで読んだことのない大手拓次の詩でした。これを機に読んでみようと思い、詩集をゲット。今まで知らなかったなんて勿体無いことをしました。でもこうしてこの詩集に出会えたことがまた幸運でした。ものすごく繊細で、控えめな、というよりむしろ怖々とした愛情、そういった心の機微を歌う詩人でした。

「つぼみからつぼみへ歩む人」、「四月の顔」の二曲は、まるでフランス歌曲のよう。特に私は「つぼみから〜」を熱愛し、歌いました。

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市川さんと。
コンサートでは、このお二人の他に四人の作曲家が新作を発表されました。編成も違えば曲調も全く違い、本当に興味深い、素晴らしいコンサートでした!

私の手元には、作曲家の直筆の譜面が残ります。これはまさにお宝です♥️さらに、作曲家が自ら伴奏して下さった録音が届くそうです。幸せですな。

さてまた別の日には、介護付きマンションのオープニングコンサートが開かれました。
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楽器の仲間と一緒に、往年の映画音楽や唱歌を中心に演奏しました。

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タマゴシェーカーでシャカシャカしているところ。これは本番中(笑)。
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基本的に、鍵盤ハーモニカを吹きます(笑)。

このメンバーでの活動が本当に楽しい。稽古もワクワク、移動もギャハハハ、本番もニコニコ。お客様もつられてニコニコ(笑)。パリ時代の学部長先生が言っていました。『アンサンブルするには、寝食共にしなければならない』って(笑)。大袈裟だけど、一理あります。仲良くなってこそ、アンサンブルが出来るのです。

コンサート後、この施設を担当の方に案内して頂きました。私がお金持ちだったら、両親を老後、こんな素敵なところに住まわせてあげたいなと思いました。やっぱりプロの仕事です。思いやりが行き届いています。

よーし!宝くじ買おっと。
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# by komaiyuriko | 2014-02-25 01:40

フルートの組立方法も知らぬ間に、フルーティストとしてのプロフィール写真を撮って遊んでいた私ですが、今回も、やっぱり大それたことをしてみました。

日本のトップフルーティスト、シエナ・ウインド・オーケストラのフルート&ピッコロ奏者であります、西田紀子さんに、レッスンしていただきましたー!

これは本当にすごいこと。でも、せっかく始めるなら、最初からトップアーティストにつくのがいいに決まっています。

さてさて、その日はワクワクソワソワして、ぴーちゃんこと西田先生が来るのを待ちわびていました。ピンポンがなった途端、飛び上がってお出迎え(笑)。

早速、フルートの組立方法、お掃除方法など教えて頂きました。そしてついにフルートをお口にあててみます。

「音ってなかなかでないものですね〜」(愛燦燦風)

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巨匠の貫禄はありますが、音は出ていません。どうやら、吹き口に当てる口の形が良くないみたいです。唇を横にベタッとさせるのが良いようですが、私の歌で鍛えた唇筋肉が邪魔しているようです。でもなんでも訓練ですからね。

先生は楽しく優しく根気良くの三本柱で、最高の時間でした。今後は、お忙しい西田先生に週イチでレッスンして頂くわけにはいきませんので、一人でおうちで練習するために良い教則本を先生に教えて頂きました。それは、
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トレバーワイ上巻

こういうのを見ると、バイエルを習い始めた頃を思い出します。ざっと目を通すと、先生と二重奏する練習曲もあるではないですか!ウヒヒ。
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西田先生と二重奏♥️
でもそこに辿り着く道のりは長いです。だって、下のソラシしかでないのだもの。素人だもの。

お掃除棒も買ったし、あとは持ち運びバックを揃えるっきゃありません。先日の、世間を騒がせた池袋ヤマハコンサートの際に、フルートバックを購入したのであります!

作品タイトル「フルートとお出かけ」
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ま、持ち運ばないけどね。

「習い事って楽しいものですね〜」(愛燦燦風)

それにしても、ぴーちゃんのことを西田先生と呼ぶことができるなんて、なんだか楽しいし、幸せです。

次回はデビューの模様をお届けします(笑)。←夢は大きく。
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# by komaiyuriko | 2014-02-19 15:41

とーしのはーじめのためしーとてー。今年の始めを飾るコンサートは、何と!ヤマハ池袋店でのインストアライブでしたー!
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めでたいっ。しかもヤマハ池袋店、50周年記念です。おめでとうございます。

「池袋ヤマハと私」というタイトルで、エッセイを出版できそうなほど、そこは私の思い出の場所。私が通った大学(高校、大学院、さらに助手をした数年)は、そのヤマハから徒歩10分ほどのところにあります。音大生にとって楽譜屋さんは宝の山。小学校時代の私にとっての駄菓子屋さんと同じなのです!

特に用事はなくてもふらりと寄っては、珍しい楽譜を買ったり、雑貨や本も充実しているので、面白アイテムをゲットしたり。懐かしい学生時代は、ヤマハなしには語れないのです。

そんな池袋ヤマハでのライブを楽しみにしていました。ヤマハのピアニカも吹くつもりだったので、しっかり準備。

2回公演の初回は14時開演で、楽屋入りは13時でした。13時5分過ぎには、楽屋でお茶でも飲もうとどっかり構えました。ピアニストの岩撫さんがドレスをかけます。しわになっちゃうからね。すると、いつも本番の時に身の回りのお世話をしてくれます、理学博士の牧菜さんが、「ゆりちゃん、ドレスは?」と言いました。優しいですね、かけてくれようとしているのです。辺りを見渡して、「ひーーー。」と私の声にならない声が響きました。私、ドレスを忘れてきてしまったのです(驚)。

昨晩準備して、部屋に吊るされていたドレスの真横を通り過ぎて、ここまで、気づかずにやってきたのです。もはやおめでたいね。

その瞬間、牧菜さんは疾風のように何処かへ出かけて行きました。焦る岩撫さん。岩撫さんは、貸してあげようにも、私の前身頃にもならないご自分のドレスを眺めながらソワソワ。可哀相(笑)、アホな私のために。そして私はと言えば、「牧菜さんがなんとかしてくれる!」という、このピンチの淵に立たされながらも何故か根拠のない確信のようなものがあり、お茶をすすってゆっくりしていました。いざとなれば、ヤマハの目の前のサカゼン(大きなサイズまで取り揃う紳士服屋さん)に行き、変わった人だなと思われてもいいから、礼服でも買おう、普段着よりはマシだ、なんて考えていました。

でも、私の家に取りに帰ってくれたとしても、到底間に合いません。そこへ牧菜さんから着信が。「ゆりちゃん、ドレスのサイズ、何?」と。牧菜さんは、新宿のドレス屋さんへ行き、買ってこようとしているのです。あのー、ドレスって、買ってすぐ着られるという洋服の類じゃないんですけどー、と感じつつも、「その店の中で一番大きなサイズ買ってきてー!」という大雑把な私。

牧菜さんは、開演5分前に怒涛のようにドレスを担いで帰ってきました。私は、すぐにドレスを着られるように、パンツ一丁、そして山下清張りのタンクトップという姿で待ち構え、ドレスの到着と共に、ぴょんと着用し、長すぎる丈を凄まじい裾さばきで、ステージ入りしたのでありましたー。開演時間はぴったり。少しも遅れませんでした。

牧菜さんに後で伺うと、ドレス屋さんに電車の中から何度も電話をし、色々確認をし、そしてお店へ行ってみると、大勢のお客様でごった返していたそうな。そこで「14時から池袋で本番なんです。緊急でドレス買います!」と大声で叫んだそう。するとお店にいた人全員が腕時計をパッと見て、残り25分もないことに気づき、一斉に道を開けたのだそう。モーゼかっ!

お店の方の、ドレスがしわくちゃだからアイロンをかけるという言葉にも「いや、その1分が惜しいので結構です。」と言い放ち、牧菜さんが店を出るその後ろ姿に、ドレス屋さんの「(後ろ側はしわくちゃだから)後ろ向かないでって言って〜!」という絶叫を浴びながら、駆け抜けてきたそう。

まさにゲーテ並の疾風怒濤の時代をかい潜り、何食わぬ顔で楽しいステージを2回もやらせて頂きました(笑)。うふふ。
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会場には大勢のお客様。懐かしい同級生の姿も。嬉しかったなぁ、学生時代一緒にヤマハをうろついてた仲間だもん。おしゃべりコンサートは二回とも大盛況で、大変有難かったです。
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ちなみにこの写真はヤマハのピアニカを派手に宣伝しているところ。お客様からピアニカに関する問い合わせもあったようです(笑)。でもピアニカはヤマハで買えるのに、これはしっかり持って来て、ドレス忘れるとはねぇ。

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付属の同級生。会場でお顔が見えた時の喜びは一入。

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金管楽器のカリスマ、拝藤耕一こと、私の叔父さん。姉の母と3人で。ヤマハの方々が叔父ちゃんがいることに驚いていました。フフ、私の価値が上がったな(ニヤリ)。虎の威を借るゆりこ。

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大学の同期、ゆきえちゃん。近々のランチ、楽しみにしてる~。

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付属の同級生は、生まれたての赤ちゃんと来てくれました。赤ちゃん、初外出ですって!なんて有難いのでしょう。

店長さんは、ユーフォニウム出身の元気で楽しい素敵な方でした。
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私も小学校、大学のサークルではユーフォだったので、親近感♥️
真ん中は大学の後輩のフルーティストさん。

このインストアライブの実現に尽力してくれた、私の高校、大学の後輩であるやよいちゃんと岩撫さん。
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どうもありがとうございました!ひと騒動あった楽屋にて記念撮影(笑)。

人生、何があってもヘラヘラしてればうまくいくんだな、ということを確認した年初めでした(笑)。今日のMVPはもちろん、牧菜さんです。彼女の受賞の言葉は、「私の活躍の場を作ってくれてありがとう!」でした。合掌。




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# by komaiyuriko | 2014-01-27 00:36 | コンサート

あけましておめでとうございます。

2013年、好きなことを好きなだけやらせて頂きました。例えば…
存分に好きな曲のみ収録したCDを出してみたり、「フランス歌曲、こんなに面白くていいかしら?」と題したフランス歌曲オンリーのレクチャーコンサートをしてみたり、念願の女声コーラスを立ち上げてみたり、山手線圏内に引っ越してみたり。

今年のテーマは、年齢にちなんで(サンキュー)「大感謝祭」と致します。私を支えて下さっている皆様への感謝祭です。そしてそれは「好きなことを好きなだけ」とほぼ同義でもあるのです!惜しみませんよ、勝つまでは。今年もよろしくお願い致します。

年末年始の行事総まとめ。

母と十日町(氷川神社のお祭り)へ行き、1年のお礼をする。
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熊手市がお見事。

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女子の群れは飴屋さん(笑)

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金魚すくいは永遠のトップスター

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男子の群れは宝釣り。釣れませんよ、言っとくけど。

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伝統の鯉屋さんがわずかに一軒。子供のころはこの鯉屋さんがずら~っと並んでいたっけなぁ。

愛知県瀬戸での第9演奏会で、まさかの世界初演を突然歌うことに!
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藤四郎讃歌、オケとコーラス、ソリストのための。瀬戸の歌になること間違いなし。

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レセプションでもスーパー軽いソリストとお褒めの言葉をクルトパさーちゃんより頂戴いたしました。「なんつって~(笑)」的な?

ユリノキ合唱団、創設1ヶ月目にしてデビューコンサートとお楽しみ会
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ラターの「明日私は踊ろう」をちゃっかり、トリオで歌うの巻。

コンサート後のもちよりパーティー
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おいしそっ。
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輪唱したり、ビンゴ大会をしたりと盛り上がりました。ついでに団歌もできました(笑)。

ジャン・コクトー作「声」の一人芝居を観に行く。なんと主演は鈴木京香、演出は三谷幸喜。
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今年はついにプーランク開始しようかしら。

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電話にちなんだエクスポジションが。
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遊び倒す生意気盛りな顔のユリコ

ウディ・アレンとカーネル・サンダー、そしてファミコン祭り
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食べた、食べた。

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昔、存分にできなかったファミコンを大画面で。

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この大画面でウディ・アレンの「人生万歳」を鑑賞。大爆笑。

キャマラッドのボス、秋山女史のお宅で騒ぐ。
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時間を忘れて喋りまくり。くつろぎまくり。

家族でお正月
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今年、父は年男。ヒヒ~ン。

元日に、小学校3,4年生の時の担任の先生とばったり遭遇。
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大好きだった美術の鈴木先生と小人族。

アクセサリー王子こと、加山君宅で手巻き寿司パーティ
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う、美しい。美意識が生まれつき違うのね。

そして毎年開かれている大崎音楽祭
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今年はモーツァルトのピアノコンチェルトのオケを担当させていただく栄誉に預かりました。おもろかった、アドレナリンでまくり~。

武蔵一宮氷川神社の大宮っ子だけあって、年末年始だけでかなりのお祭り騒ぎです。
「いのち短し祭りじゃ乙女、今日は再び来ぬものを」
人生は閃光の輝き、今年も行きまーす!

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# by komaiyuriko | 2014-01-07 01:29 | 徒然なるままに

芸術の秋、皆様いかがお過ごしでしょうか?

唐突ですが…。
この度私は、約30年近く我が家に眠っていたヤマハのフルートを引っ張り出し、眠れる獅子ならぬ、眠れる銀の龍を目覚めさせました(BGMはもちろん、バッハBWV140の「目覚めよと呼ぶ声あり」)。

実は、「なんか新しく始めたいな〜」という暇人極まりないボヤキを数ヶ月抱えていました。鍵盤ハーモニカもうまくなっちゃったし(冗談です。)、他にも何か新しい事が欲しい、と感じていた貪欲な私。

候補は3つ。
1、楽天ゴールデンイーグルスのファンになる
2、大宮アルディージャのファンになる
3、韓流の誰かのファンになる

でもなかなか気が進みませんでした。そんな時、突然神の啓示があったのです。

「お父さんの30年以上使っていないフルートが、本棚の上にあったんじゃない?」と。

早速、父に電話。すると、
「そんなものあったかなぁ。あったような気がするなぁ。」

その2日後に、父は私に恐ろしく骨董品化したフルートをくれました。でも私にはあるアイディアがあったのです。ふふふ。

日本が誇る世界的管楽器開発者で、かの有名なXOトロンボーン、XOトランペットの生みの親であり、開発&設計者の拝藤耕一氏にこのフルートを直してもらおうと!!!

彼は、我が母校、東京音楽大学で夏期集中講座を長年受け持っていたり、日本のみならず、世界の至る所で講演会を頼まれたり、楽器関連の雑誌にコラムを連載していたりと、その業界では超有名人。アマチュア屈指の名トランペッターでもあります。

その拝藤氏はなんと、私の母の弟なのです。わはは。私の叔父ちゃん❤
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私は早速、恥ずかしげもなくフルートを持って叔父ちゃんに会いに行きました。歌も歌った事ないのにミラノ・スカラ座の門を叩くようなもの。叔父ちゃんは、グローバルという会社にお勤めしています。

様々な楽器が並ぶ、そのフロアの一番奥に叔父ちゃんはいました。その日の夜はトロンボーン4重奏のコンサートに関わっているらしくお忙しそう。それなのに、ゆっくりお茶まで出して頂き、親戚の近況に花を咲かせながら、フルートをみてくれました。

「古いね。ここ凹んでるね。ここも動かないね。ヤマハの前身の日本楽器って書いてあるね。」などと言いながら楽器を見て、「新品同様にしてあげるよ。」ですって!私の胸は膨らみます。

叔父ちゃんは台湾出張が多いらしく、台湾茶、調味料などをお土産にくれました!うふふ、何しに行ったんだか!
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その3日後、叔父ちゃんからメールが。フルートができたから取りに来てーとのこと❤

その日のうちに引き取りに伺いました。同じものとは思えないピッカピカのフルートです。
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吹き口の部分は、古くて胴体に差し込むのがきつかったらしく(確かに組み立てさえ出来なかった)、新しいものと取り替えてくれました。それは、叔父ちゃんが試しに作ったものらしい。まさか、世界に一つの拝藤モデル?!
「こっちの方が良い音出るよ、そういう風に吹き口の部分もかえてあるんだー。」だって。

おまけにまたお土産をくれました。チョコレート、新潟の新米、そしてこれを炊いたらこれを乗っけて食べて、と雲丹のりとやら。それ絶対美味しいよーと絶叫してしまう私。
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この人はサンタクロースか!

世界に一つの拝藤モデルのフルートと共に、盛りだくさんのお土産を頂いて帰りました。

早速吹いてみました。もちろん、見よう見まね(笑)。だって持ち方やら指遣いやら、知るわけないじゃん!でもやってみる。
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「チューリップ」とか「ミッキーマウスマーチ」とか「相馬盆歌」とかラヴェルの「惑わしの笛」とか吹いているところ。

調子に乗って、フルーティストっぽいプロフィール写真を撮ってみました(笑)。
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次回は、先生との初めてのレッスンを、その②としたいと思います。夢は広がるばかり…。桃色吐息。

叔父ちゃん、ありがとうございましたー!
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# by komaiyuriko | 2013-12-09 16:07 | 徒然なるままに

ノワゼーへ向かう道

今年は(繰り返し言いすぎて気恥ずかしい位ですが…)、プーランクの没後50年です。その関係で、今年はプーランクをたくさん歌わせて頂き、大変楽しゅうございました。でももう11月。何かにつけてプーランクを歌ってもいいのだ!というお祭り年が終わってしまいます。そしてそのプーランク祭りも、そろそろ佳境に入って参りました。

というわけで、プーランク記念レクチャーコンサートを、私のフランス時代の師匠、エディット・セリグ女史をお招きして開催致しました。
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このコンサートを主催されているのは、日本におけるフランス文化芸術の知性、ムッシュ市川さんです。彼がマダム・セリグとお話している様は、もうフランス人。単にフランス語がうまい(実際うますぎる)というだけではありません。感覚やセンスがフランス人を超えているのです。すごい人がいるもんだ。

彼のピアノで、私は念願かなってプーランクの「偽りの婚約」、ラヴェルの「マラルメの3つの詩」を歌わせて頂きました。
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よーく知っている作品でも、やっぱり取り組んでみると大変な作品でした。それだけにやり甲斐は大きく、コンサートが終わった今となっては、これらの歌曲集がまた、血となり肉となった、と感じます。

マラルメに関しては、同じレクチャーコンサートシリーズでドビュッシーの「マラルメの3つの詩」を歌った際、勉強するチャンスに恵まれた詩人。マラルメご本人様と、扱われている3つの詩に対しては、自分なりの理解に辿りつきましたが、結局、マラルメの詩に対する美学や真髄までは、到底うっすらとも分かったとは言えませんでした。明確になったことと言えば、「そうだな、ここは文学者に任せよう!」ということ(笑)。笑い事じゃないね。でも一介の歌い手がマラルメ分かっちゃったら、マラルメ研究家に悪いよね。

今回はルイーズ・ド・ヴィルモランに焦点を当てて勉強に励ませて頂きました。
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知れば知るほど魅力的な女性。半ば恋したように彼女のことを追いかけました。はい、ストーカー。

その結果、終曲「花」で半泣き。それまでは《120%の感情を90%で表現》を一人合言葉に演奏してきたのに、花ではヴィルモランの人生が走馬灯のように巡ってきました。サン・テグジュペリのこと、ブルジョワ階級の家族のこと、戦争のこと、今いるハンガリーのこと等。それらが、「花」、「砂」、「嘆きのリボンで飾られた心」という言葉たちと共に「燃える」に繋がるところ、それも「聖なるイメージと共に」では、本当に泣けた〜。心の中では号泣でした。

作曲家や詩人の人生を追体験するのはとてもエネルギーが要ることですが、素晴らしい成果をもたらしてくれます。今夏、プーランクを辿る旅をされて来た、私の尊敬するピアニストの鶴園紫磯子先生の特別講義、そしてメモリアルコンサートが開かれました!それも、同じく私の尊敬する、頼りになる先生、ソプラノ太田朋子さんの夢の競演コンサート。ふわふわ飛んでいるような気持ちで出かけました。
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やっぱりー、あっという間だったー。終わっちゃって嫌だって感じー。もっと二人でおしゃべりしたり、演奏したりしてーって感じー。駄々をこねるとギャルっぽくなっちゃう。楽しすぎて呼吸の浅くなるコンサートでした。

来週には、私たちのコンサートにいらしてくださったことで、お知り合いになりました久野麗さんという、詩人にして脚本家、そしてプーランク研究家の方のコンサートがあります。こちらも楽しみで今からワクワク。

あ〜、幸せな毎日。
ではボールドウィン大先生のプーランク(とデュパルク)の研究会に行ってきまーす。あはは〜

4時間後―
今日の講義での名言
「ピアノ(p)が歌えない歌手はオペラばっかり歌ってなさい。」byボールドウィン


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# by komaiyuriko | 2013-12-01 01:10 | コンサート

もう11月、の徒然日記

盛岡の靖夫おじちゃんから、こんなものが届きました!
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これは、私が去年虜になった、岩手のあさ開きが作っている「よーぐりっち」と甘酒です。お酒は一切飲めませんが、このよーぐりっちだけは別です。むちゃくちゃ美味しく、何故か私もご機嫌なまま飲めるのです(気持ち悪くなったり、頭が痛くなったりしません!)。アルコールは5%ほど。とってもオススメですが冬季限定ですので、飲んでみたい方はお早めに!ほんっとに美味しいから!甘酒は子供の頃から愛飲。ホットでもアイスでも。

冷蔵庫に「よーぐりっち」があると思うと、“いつ飲もうかな、あ、あのコンサートの後に飲もうかな”、なんてワクワクするものです。お酒が好きな人ってこういう気持ちなのかなと、「よーぐりっち」に出会ってから初めて分かったような気がします。やっぱり、なんつったって、お酒はあさ開きです。

さて、また別の日。私の猛烈に尊敬する、ピアニストでフランス音楽と美術の研究者でもある鶴園紫磯子先生の特別講義が桐朋学園大学でありました。今年はプーランクの没後50年。それに関連して、先生は今月ジョイントリサイタルをされます。こちらも楽しみです。今回の講義は、今夏、プーランクの人生と作曲の道を辿る旅をされた先生の様々な写真を拝見しながら、プーランクの作曲の変遷をお話してくださるものでした。
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あんまり面白くて、時間のたつのがあっという間。先生の普段の授業もこんな感じ。貴重な資料と莫大な知識は、本線と関係ないちょっとした面白話などにも溢れています。鶴園先生って本当に素晴らしい人だなぁ。私の憧れの人でもあります。ミーハー的に記念撮影。
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私も今月末、プーランクに所縁の深い、ノワゼーという地にまつわるレクチャーコンサートがあります。レクチャーをされるのは、私のフランス時代の師匠、エディット・セリグ先生です。プーランクが見つけた安住の地、ノワゼーでの創作は、彼の作品に大きな影響を与えました。
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今回私が歌うのはプーランク「偽りの結婚」(全曲)と「君の小さな優しいお顔」、そしてラヴェルの「ステファン・マラルメの3つの詩」(全曲)です。歌えば歌うほど奥深い~とうなってしまうこれらの歌曲。こんな風に終わらない研究テーマが山ほどあるというのは幸福なことです。大変小さな会場ですが、コンサートのお席はまだまだありますので(汗)、みんな、くるっきゃないよ!

そして何と、我らがクルトパまーちゃんが夏にきゃーわいい赤ちゃんを産んでいたのでしたーー!
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めでたいねー!

ピアニストの岩撫さんと共に、遊びに行きました。まーちゃんは全く変わりません。そんなもんか。でもでも赤ちゃんの可愛いこと!もう可愛くて可愛くて、こねくり回しちゃった。愛想の良いところはまーちゃん似。この日は私たちが遊びに来ると聞いたまーちゃんの義理のお父様とお母様が来てくださいました。焼きたてのアップルケーキを持って♡おいしかった~、ありがとうございます、マダム・テイコ!おかわり~!
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まだ7、8年は可愛いね。小3位になると面倒臭そうだけど(爆)。
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かわいいお顔は出し惜しみ(笑)。

まぁこんな風に毎日有意義に過ごさせて頂いています(笑)。


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# by komaiyuriko | 2013-11-14 23:45 | 徒然なるままに

盛岡おでってコンサート

10月の三連休の最終日、抜けるような青空の下、岩手県の盛岡でジョイントリサイタルをして参りました。お相手は我が母校(しかも高校大学と!)の後輩、ピアニストの一戸香織さんでした。
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おでってホールから見える岩手山と岩手日報社(笑)。

去年、盛岡の女声合唱団、コールTONANの35周年記念コンサートに出演させて頂きました。そのご縁で、また今年もこのように盛岡でリサイタルをさせていただくこととなりました。その時のピアニストさんのお嬢様が、今回の香織さんです。噂は聞いていましたが、彼女のピアノを聴いて驚きでした。一つ一つの音色、全体の音楽の流れ、感性、テクニック、全てがそろったスーパーピアニストさんでした。一ヶ月前に合わせで盛岡を訪れてから、彼女とアンサンブルできることが楽しみで、この本番の日を一日千秋の思いで迎えました。

プロデュースして下さいましたのは、コールTONANの代表、鈴木さん。彼女の手腕には目を見張る物があります。何故って、蓋を開けてみたら、会場は超満員。黒山の人だかりと言った方がいいかもしれません。会場入り口から客席までの通路に人が溢れて立ち見しているのです。クラシックコンサートとは思えない光景。これはまさに両国国技館です!私があの通路を歩いたら、きっとドレスから出ている私の肩を周囲の人がペチペチ叩くだろうな、なんて思いながらその光景を見ていました。まるで横綱。

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今回は皆様に喜んでいただけるようなプログラムにしたものの、こっそりプーランク没後50周年とかなんとか言ってプーランクを演奏。巨大な字幕を後ろに流しました。

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2部はウィーンを舞台に歌いました。ウィーンの情景やウィーン菓子なども映像でご案内。

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プログラムの最後はオペラ『夕鶴』からのアリア。この日のために鶴っぽい衣装を用意(笑)。ズボラで有名な私としたことが、3着も着用!このコンサートに対する気合いと情熱が伝わってきます。←自分で言っちゃった。

そんなこんなでコンサートはあっという間に終了(笑)。ピアニストさんは大変だったと思います。伴奏しながらソロもあり、出ずっぱりなんですから。実は彼女、今はピアニストの傍ら、岩手日報の記者として働いています(1枚目の写真参照(笑))。忙しくて練習時間も取れなかったでしょうに、見事な演奏をされました。

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コンサート終了後、親戚の皆さんと。

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たまたま実家の盛岡に帰省していた言語学博士で書家の稔君と♡
牧菜さんは今回も字幕、映像を担当してくださいました。いつもありがとうごぜーますっ!

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鈴木さん主催の公式レセプションには、帰国リサイタルの時からお世話になっている、現もりおか歴史文化会館館長でアナウンサー、女優の畑中さんが乾杯の音頭を取ってくださいました!

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惇子おばちゃんと。

親戚二次会へ向かう前、またまた記念撮影。
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っつーかどこで撮ってるの?!

二次会では巨大なサワーを一気飲み!
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なんてね。

父の故郷、盛岡は空気も綺麗、北上川と岩手山は雄大で美しく、ちょうどこの頃は中津川に鮭が産卵に上ってきていました。
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そしてそこに住む人々の暖かいこと。極寒の冬を越す人々は、こんなにも暖かいものかと、いつ来ても感動します。人の有難さを身に染みて感じるコンサートとなりました。

そして岩手日報さん、ありがとうございました!!
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# by komaiyuriko | 2013-10-30 15:40 | コンサート

汐留のパナソニックミュージアムにて、モローとルオー展が開催中です。

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学生時代、本で見たモローの「出現」にあっという間に魅了され、その直後、パリとウィーンを旅した時には、迷いに迷って辿り着いた、思い出のモロー美術館。その美術館自体の建築も素晴らしいし(世にも美しい螺旋階段があって二階に行けます。これを見た日から、螺旋階段そのものがエロティックな言葉や物として感じるようになりました。)、作品の量と展示方法も圧倒するものがあります。
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世紀末芸術という言葉がピッタリの彼の絵画は、細部に渡った装飾と色彩、思い切り退廃的な雰囲気と、色気を通り過ぎて妖気を放つ人物描写などで、見るものの足を捉えて、その絵の前から動けなくしてしまいます。セイレーンさながらです。

ルオーはさほど興味がありませんでしたが、去年の今頃、同じくパナソニック美術館でルオー展を拝見し、へー、と思った画家です(笑)。

実は二人は師弟関係だったのです。名前が韻を踏んでいるだけではないのです!
ルオー19歳の時のボザール(フランスの美術学校)の教授が60歳を過ぎたモローだったのだそう。二人が師弟を超えた、尊敬し、信頼し合える親子のような関係になっていったことが今回紹介されている書簡でよく分かります。感動的で、泣きたくなる文面もありました。

モローって、あんな感じの絵を描いていたのに、物凄く愛情溢れる、優しく情熱的な真の教育者だったということを初めて知りました。だってじゃぁ彼が詩人だったらと考えてもみて。ヴェルレーヌしかり、ボードレールしかり、ろくな人間いないじゃない?それなのにモローは素晴らしい人間だった!それだけで感動を覚えます。

また本人自らが生前に美術館を作ったのは彼が初なんですって。彼の死後、初代のモロー美術館の館長がルオーでした。はい、泣くところー。

そして、美術館内の配置もモロー自身が手掛けたのだそう。年代などにとらわれず、全体のエステティック(美)を考えて作品を展示しているそうです。はい、ここ、目から鱗です。

「ユピテルとセレメ」、「ゴルゴダの丘のマグダラのマリア」、「セイレーンたち」、「ピエタ」、「一角獣」、「聖女カエキリア」、「オルフェウスの苦しみ」は必見です。
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ホント、凄いから!行ってきて(笑)!


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# by komaiyuriko | 2013-10-26 00:20

旧岩崎邸コンサート

急に秋の肌寒さが感じられた雨降りの日、上野の旧岩崎邸にてコンサートを行いました。

不忍池から坂を登ると、夢のように美しい建築が目の前に現れます。
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こちら、旧岩崎邸。

また雨に濡れるこの豪奢な建物が、趣があって尚更いいじゃありませんか!この洋館、色々な様式によって設計されています。装飾や柱にもこだわりの様式が見られ、さらに奥へ進むと、日本建築の書院造り様式に繋がっているのですよ!これは驚き。
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「建築物を愛でる旅」をする愛好家の私には、灯台下暗し。すっばらしかった!

そんなテンションの上がる建物でコンサートができるなんて素敵です。コンサートは13時と15時の二回公演でした。どこからやってきたのかしら、と思うほど、たくさんのお客様に迎えられ、感無量。
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ピアノはもちろん岩撫さん。

15時のコンサートには、この日誕生日を迎える私の幼馴染み、ゆうちゃんが六年生の娘さんのひなちゃんを連れて来てくれました。

幼稚園の頃から中学卒業まで、ずっと一緒に朝は通い、部活のブラバンも一緒で夜も一緒に帰った本当の親友。武満徹の「小さな空」を歌う時、急に小学校時代のゆうちゃんとのたわいもない話を思い出しました。一緒に通った駄菓子屋のこと、学校帰りに宝物のように見つけて食べたグミの木のこと、塾に行く時に必ず一緒に飲んだコーンスープのこと…。きっともっとドラマティックなことがあったはずなのに、思い出されることはどれもこれもしょーもないことばかり。おしゃべりコンサートだったので、ついそんなお話をし、ゆうちゃんの誕生日に、この子供時代へのノスタルジーを歌う「小さな空」を歌いました。

終演後、ゆうちゃんは「泣いて見えなかった。」と言っていました。あの気の強いゆうちゃんが泣くなんて!私たちも年とったね(笑)。だってひなちゃんは来年もう中学生。ふふふ。

コンサートも終わり、ゆうちゃんとひなちゃんと一緒にご飯を食べて帰りました。ひなちゃんにどうしても伝えたいこと、それは子供時代の友達を大切にね、ということでした。大人になってからの友達はもちろん出会うべくして出会った素敵な関係で成り立っているけれど、子供のころからの友達には、計り知れない親しみがあります。それはきっと地域性、その友の家族を知っている、おうちを知っている、子供会で同じように過ごした、同じ町内のハチマキをして運動会で走った、毎日同じ給食を食べた、同じ制服を着て同じ道を通い続けた、そういうことなのかなと思います。それが自分の基礎なんだろうなと。

素敵な空間で、私にとってじんわりと有難いコンサートとなりました。
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ゆうちゃんとひなちゃんと。

雨の中、わざわざいらしてくださいました大勢のお客様、どうもありがとうございました!


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# by komaiyuriko | 2013-10-20 01:34 | コンサート

お盆休みにコンサート

8月16日、18日とお盆の真っただ中ではありましたが、内幸町ホールにて、赤ちゃんOKの子供コンサート、そして真夏の夜のリクエストコンサートが開催されました。

“音楽のおもちゃ箱”と題された子供コンサートでは、オペラ『あまんじゃくとうりこひめ』を上演しました。このオペラは、小学校公演として、すでに初夏から東京の小学校を廻っております。そのメンバーに加えて、今回はじっさ、ばっさ役をお願いし、フルメンバーにて臨みました!
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初めての顔合わせメンバーとは思えないほど息のあった演技をみせる私たち(笑)。最高に楽しい本番でした。

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1部は子供の歌を歌うコンサート。バスの歌。

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こどもダンサーズと一緒にダンスを披露。

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じっさ、ばっさ、うりこ家族。仲睦まじいのよねぇ。

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とのさんと家来はむちゃくちゃ良い味を出しています。傍にいて笑ってしまうほど。

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おら、機おりしたいだけなのに、うりこがジャマをするー、イー。

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イラっとしたから、つかまえちゃう!

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うりこひめこぁ、あまんじゃくだーー!にげれ~、にげれ~!

この公演には私の高校、大学時代の同級生がたくさん観に来て下さいました。彼女たちは、この最後の写真をみて一言。
「ユリのところ、拡大して、よーく見て、爆笑して、保存した!」

そして、カーテンコール中には、男の子がステージのヘリまで駆け寄ってきて一言。
「巻き戻して!」
(面白かったので、巻き戻してもう一度最初からやって、という意味だって。きゃわゆ過ぎる!)

二日後のリクエストコンサートは、満員のお客様に迎えられ、またもや調子に乗ってハモンドを披露してしまいました。
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今回はタンゴが二曲もプログラムに選ばれましたので、ハモンドが唸ります。
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真珠採りのタンゴ

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はい、ドヤ顔。

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ヴァイオリニストのお二人の衣裳は、それぞれ、おばあちゃま、お母様の手作りだそう!私の赤いドレスだって、お母さんがオーストラリアのワゴンセールで買ってきた代物だもん!

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月の砂漠を熱唱中。

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またハモンド吹いちゃった。アルゼンチンダンゴの「ラ・クンパルシータ」。ホント、思い切ってハモンド買って良かった(笑)。

素晴らしいヴァイオリニストお二人とのアンサンブルは悦でした(笑)。そして脇を固めますは、お馴染みのデルフィーナスのメンバー。
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楽しい共演者の皆さまで、演奏中も楽屋も袖も打ち上げも、笑いっぱなしの一日となりました。
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打ち上げでは声嗄れたわ(笑)。


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# by komaiyuriko | 2013-09-17 20:51 | オペラ

音楽のおもちゃばこvol.2

いよいよ、0歳からのコンサート“音楽のおもちゃばこ”vol.2が開催されます。
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8月16日(金)14時開演
内幸町ホールにて
小学生以上:1000円
小学生未満:500円

当日券はございますが、受付が混むことが予想されますので、前日までのご予約がオススメです。ご予約は、03-3491-9061まで。

そして今日は、スペシャルダンサーズの皆様とお稽古。どこで出てくるかお楽しみ(笑)。
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小さな男の子は、たった今知り合ったばかりの年上のお兄さんと兄弟のように親しくなりました。年下君にとってお兄さんは偉いのです。その憧憬が伝わってきます。
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そして休憩中に自主練する親子の図。可愛らしい!
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そして、夜はオペラ《あまんじゃく〜》の稽古。今日はなんとじっさとばっさの稽古です。

美声も美声のじっさ、星田さんと、うら若きばっさネイティブの菊池さん(笑)。

初回の稽古(初顔合わせ)、それもお忙しいお二人なので、稽古場に着くや否やの駆け付け立ち稽古。なのにどうでしょう!
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永年連れ添った夫婦のごとく、息がピッタリ!

こんなことってあるのですね。
本番がますます楽しみです!

あまんじゃくとうりこひめ

あまんじゃく:駒井ゆり子
うりこひめ:峯島望美
とのさん:河村洋平
けらい:吉田連
じっさ:星田裕治
ばっさ:菊池昌子
ピアノ(語り):加藤牧菜

ご予約は、03-3491-9061まで。しつこい(笑)?
皆様のご来場、お待ちしております!
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# by komaiyuriko | 2013-08-12 23:57

損保ジャパン東郷青児美術館にて開催中です。
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一瞬の激しい雷雨の中、行ってまいりました。チラシはマグリット。私はTACHENのマグリットの巻を偏愛しています。あのシリーズ、ほんっと好き。中でもマグリットは大好きな画家です。ベルギーの王立近代美術館でのひと時は、美し過ぎて忘れることができません。クノップフに迎えられ、デ・キリコに睨まれ(笑)、マグリットによって不思議の世界に誘われる…。2009年にマグリット美術館が建てられたそう。これは行かなきゃです。奇しくも私が帰国した年ではないか!くっそー。

このエキスポジションは、“遊ぶ”がテーマです。入り口には実際に作品を創作するエスパスが設けられています。シュールレアリスムについて知り、実際に作品を制作し、学校に提出。これで夏休みの宿題はバッチリです(笑)。

今回、わたしが面白いなと感じたのはコラージュの部分。もちろんマグリット、デ・キリコ、ダリ、エルンスト、マルセル・デュシャン、デルヴォー、そしてマン・レイのふざけた作品群もたくさん出展されています。
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デ・キリコの《イタリア広場》
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マルセル・デュシャン《L.H.O.O.Q.》ダ・ヴィンチのモナリザにおひげを描き足した作品。タイトルを続けて読むと好色女になるという仕掛け。

でーもー、岡上淑子のコラージュ群には、思わず「おっ!」と声が出てしまったほど。
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岡上淑子《はるかな旅》

これは一見の価値あり。お金もないのに“欲しい”と思ってしまったくらいです。私の敬愛する古賀春江の作品に似ています。テイストがそっくりです。

「シュールレアリスム宣言・溶ける魚」で有名なアンドレ・ブルトンと、日本人アーティストで、日本におけるシュールレアリスムの権威、滝口修造との関わりには、目を見張るものがあります。
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こうして写真が残っていると、へー、スゴイ日本人がいたのね〜と思わず巨大なため息を漏らしてしまいます。

彼がパリで経営していた「ローズ・セラヴィ」(デュシャンが女装した時に名乗っていたお名前らしい。ローズ・セラヴィがマン・レイに撮らせた写真も展示あり。)。これは、贈り物屋であって店ではなかったそう。金銭でなく、作品の物々交換的(贈り合う贈り物屋)な店。ユニークな発想とセンスあるアーティストたちの拠り所です。こういうことが成り立っていたんだから驚きです。まったく、素晴らしい時代、否、素晴らしい精神を持った時代だったのだなと感じます。

文学、音楽、美術が三位一体のシュールレアリスム、この機会に是非お出かけくださいませ。あ、音楽には今回触れていましぇんが。

8月25日まで。
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はい、皆様急いでー!
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# by komaiyuriko | 2013-08-02 00:56

神奈川近代文学館で行われている、『中原中也の手紙』というエキスポジションに行って参りました。
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日本の詩人では中原中也が断トツ好きです。好き過ぎて、小林秀雄が嫌いになったくらい。

中也の直筆の手紙が102通も展示されているというので、猛ダッシュで行く事にしました。
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(近づいてくる興奮をお裾分け)

中也の好きな詩は、「月夜の浜辺」、「サーカス」、「一つのメルヘン」、「春日狂想」、「汚れっちまった悲しみに」、「心象」、「少年時」、「また来ん春…」、「帰郷」、「閑寂」、「夏の日の歌」、「秋の一日」、「いのちの声」、「冬の夜」等々、挙げればキリがない。本当にキリがない。それほど、私には大切な詩人です。

今は大暑。せっかくですので、中也の、昔日の夏の日を歌った詩をご紹介。

少年時

黝(あをぐろ)い石に夏の日が照りつけ、
庭の地面が、朱色に睡つてゐた。

地平の果に蒸気が立つて、
世の亡ぶ、兆(きざし)のやうだつた。

麦田には風が低く打ち、
おぼろで、灰色だつた。
 
翔(と)びゆく雲の落とす影のやうに、
田の面(も)を過ぎる、昔の巨人の姿――

夏の日の午(ひる)過ぎ時刻
誰彼の午睡(ひるね)するとき、
私は野原を走つて行つた……

私は希望を唇に噛みつぶして
私はギロギロする目で諦めてゐた……
噫(ああ)、生きてゐた、私は生きてゐた!


中也展に話は戻りますが、その時代時代に、中也が見て刺激を受けたもの、感じたこと、希望、愛、焦り、失望、絶望といった彼の生の告白が綴られています。手紙の宛先は安原喜弘。中也の文学友達です。彼は中也の激しい気質をいつも慰めるような優しい存在だったのだと感じました。中也は彼の存在を頼りにしていたようにさえ思えます。こういう人が中也のそばにずっといてくれたことを、中也の家族でもない私ではありますが、彼に感謝申し上げます(笑)。

彼の字は、彼のお人柄を伺わせる、丁寧で優しく美しい字です。実はワタクシ、字フェチなのです。字で、人柄を判断する危ない思想の持ち主。中也の字は昔から大好きでした。私の愛読書、「新潮日本文学アルバム」の中也の巻に、小学生の頃に書いた習字などたくさんの直筆の写真が収録されています。その時からなぞっていたくらい好きな字です。

中也はまことに中也らしい字です。この文学館は、常設展も字フェチにはたまらない、大変興味深い代物でいっぱいです。日本の文豪の直筆がずら〜っと並んでいます。三島は、美しすぎる女字だなぁ、フン、とか、大好きな太宰は、意外にもバランスが悪いなぁなど、思うところがたくさんあるのです。

絶対オススメのエクスポジションです。8月4日までです。
一言アドバイス。思ったより、拝観には時間がかかります。余裕を持ってお出かけくださいな。さもないと、閉館時間に追い立てられるように見る事になりますから。私のように(泣)。

近代文学館の目の前には綺麗で小さな広場があります。何て素敵な空間でしょう。忘れかけていたパリのJardin des plantes(植物園)を思い起こさせます。
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ベンチに座って本でも読みたい衝動に駆られます。

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シロツメクサよ、何と少女時代を想い起させることか!
噫(ああ)、生きてゐた、私は生きてゐた!

広場を抜けると展望台。
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そして隣にはバラ園が!これはまるでバガテル公園のよう。
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アルブレヒト・デューラーというバラ。同じ茎から違う色のバラが!流石デューラー。

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フランスのラヴェンダー

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普通のラヴェンダー(笑)。

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紫陽花の美しい季節でした。

そして当然、夕食は中華街。もちろん食べ放題。
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一緒に行った友人は、食事中に席を立ち、しばらくすると、衣装替えをして再登場しました。なんと、食べ放題に備えて、お腹の締め付けの少ないワンピースを持ってきたのだそう!天晴れ!


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# by komaiyuriko | 2013-07-24 01:13 | 文化・芸術

パリ祭にミサ曲を

フランス革命記念日の7月14日、お世話になっている合唱団『響友会』の定期演奏会がありました。私はそこで歌われるモーツァルトのミサ曲のソリストとして、ご一緒させて頂きました。
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響友会とのお付き合いは、いつからだったでしょうか?まだ私がパリにいて、一時帰国している頃、響友会団員の稲垣さんの歌のレッスンに、団の指揮者、笹崎先生が見学にいらっしゃる、というスゴイことがありました。確かそれからだったと思います。笹崎さんの情熱は凄まじく、私も皆さまのお役に立てることがあればいつでもどこでも馳せ参じたい、という関係になったのでした。そして早4.5年が経ち、またこのような素敵な日を迎えられたのでありましたー。

ここの団員の皆様の仲の良さは稀有です。年齢も様々なのに、まるで昔からの友達のよう。仲間にいれてもらえて、実はとても嬉しいのです。音楽で結ばれ打ち解けた関係は、私の理想とするところ。素晴らしい合唱団です。

もちろん、演奏も立派です。たくさんの曲をそれぞれスタイリッシュに演奏されました。
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混声に始まり、そして女声コーラス。むっずかしい曲によくぞチャレンジした!という感服の演奏。

そして男声コーラスもあります。指揮者は仕掛け人形さんのような、我らが稲垣さん(音楽委員長!)
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そして最後にミサ曲です。ソリストは、さーちゃん、テノールの渡辺大さん、バリトンの坂下君で結成。アンサンブルが多かったので、声質の合った我ら四人はなかなか良かったかも。
出た、自画自賛。
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飲み会にも初めて参加。私はアルコール分解酵素のない人間という理由、そして会場の騒音とタバコの匂いが苦手というトリプル原因により、飲み会にはほとんど参加しません。が、今回は余りに楽しい気分だったので出席させて頂きました。それが楽しかったのなんのって!調子に乗って二次会にまで居座るという快挙(笑)。
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総評をする指揮者の笹崎さん。かっこいいよね~。指揮者にはカリスマ性が大切。

そして音楽委員長の稲垣さん。
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何をしても憎めないキャラです。何も悪いことはしていませんが(笑)。むしろ、非の打ちどころのない仕事ぶり。お疲れ様でした。

今後も共に歩んでいけたらどんなに素敵だろうと思える合唱団です。フランスにとって一大イベントのこの日、私にとっても一大イベントになりました。合唱団の皆様、楽しい一日をどうもありがとうございました!
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カーテンコールでも話をしている私とさーちゃん。

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# by komaiyuriko | 2013-07-19 15:49 | コンサート

親孝行したぜぃ。

その日、サントリーホール大ホールでは、新日フィルの皆様が本番でした。楽団員の方々は、「今日小ホール、何やってるの?!」と、噂していたらしい…。

そうでしょうね。だって、同じ頃、小ホールには華やかすぎる面々がいらっしゃっていたのですもの!

作曲家の三枝成彰さん、服部克久さん、小六禮次郎さん、木下牧子さん、糀場富美子さん、湯浅譲二さん、猿谷紀郎さん、渡辺俊幸さん等々。泣く子も黙る大作曲家の皆様ばかり。そしてコンサートの司会には某テレビ局のアナウンサーさん。これはもう祝典です。祝典序曲です。

日本作編曲家協会主催のコンサート、The Chorus Plusが先日開催されました。私は猿谷紀郎先生の曲を歌わせて頂きました。各作曲家の先生の新作発表会ということで、生まれたての作品が演奏されます。

自分のリハーサル前にホールへ到着し、どんな雰囲気のコンサートなのか、他のチームのリハを拝聴させて頂きました。「これが終わったら楽屋に戻ろう。」と毎回思うのですが、あまりの面白さについつい最後まで見てしまいました。作曲家の先生一人一人のスタイルが全く違い、毎回驚きの連続。そして早くもコーラス、ソリストの方々が熱演を繰り広げていたのでした。

本番は華やかで熱気のある素晴らしいものとなりました。私の出番は二部の最初。楽屋から袖まで猿谷先生とご一緒にエレベーターに乗って参りました。その際に、先生から「会場の温度、3度下げちゃってよ!」と言われました(笑)。大変前衛的な作品ですので、登場からあんまりニコニコしないで演出したろ!と思い、演奏に臨みました。会場は、ピキッと固まっていたように感じました。

終演後、作曲家の原田先生に、「会場の温度、5度下がったよ!」とのお言葉を頂戴いたしました(笑)。

終演後にはレセプションが開かれました。私は作曲家の糀場先生とお話するのを楽しみにしていました。このコンサートに衝撃の作品を発表したその糀場富美子先生。実は、私の高校時代の新曲の先生。リハーサルの時に「こまいーー!」と声がして、思わず抱き合ってしまいました。
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レセプションでは先生とゆっくりお話しすることができて感動でした。先生の授業は、“思い出す”なんて作業が必要ないくらい、ぱっとその時のことが目に浮かびます。めっちゃくちゃ楽しい授業でした。あの時の印象とまったく変わらない、優しくて愉快でオチャメな先生でした。見た目はまっったく変わっていませんでした(笑)。もうほぼ四半世紀経つというのに!

先生の曲は、社会に対峙し、我々も考えさせられる部分の多い、それでいて説教臭くなく淡々としていてじーんとする素晴らしい作品でした。作曲家の仕事というのはすごいものだなと感じました。声楽家もいつでも社会に対して敏感でなくてはならない、自分の勉強という範囲にのみかかわっていてはいけないと改めて感じました。

そしてもう一つ嬉しい出会いが!
大学時代、私は世の大学生のようにサークル活動をしていたのですよ。ふふふ。それはウィンドフィルハーモニー(東京音大吹奏楽部)!!私はユーフォニウムを吹いていました。その時の部長さん、クラリネットを吹いていた山下先輩が、なんと超有名作曲家になっていて、このコンサートに曲を提供していたのです。顔を見た途端、「先輩じゃない!?」となり、すると先輩は、「ユーフォの駒井ちゃん!?」となったのでありました(笑)。私のごく僅かな断片をご存知の方で、二人でとても笑えました。

ボーナスフォト。
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終演後、作曲家の小六禮次郎先生と、その奥様で、私の母、私の伯父の永遠のアイドル、倍賞千恵子さんと。今日ほど、親孝行出来たと感じたことはありません!母の喜んだことと言ったら。こんな笑顔見たことない(笑)!

そして、もう一、二枚。
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これまた両親のアイドル、某テレビ局の人気アナウンサーさんと。朝の連続テレビ小説は岩手県が舞台。私の父は岩手出身だという話を楽屋でしていたので、彼女の方から「お父様にご挨拶しなくっちゃ!」と言って撮ってくださった貴重な写真です(笑)。

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ね、私、アナウンサーさんの倍あるね。ほぼじゃなくて、確かに倍あるね。

あー、今日は親孝行したっ!

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# by komaiyuriko | 2013-07-09 02:10 | コンサート

The chorus plus

さぁさ、ついに明日になりました、ザ・コーラス・プラス!
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『はて?』と思われた方!このコンサートの概要は、現代の超著名な作曲家が、コーラスにソリストをプラスして新作を発表するという、何とも画期的なコンサートなのです!!

私はまたも光栄なことに、猿谷紀郎先生の新作(コーラス付き改定版初演)を歌わせて頂きます。
コーラス➕ソプラノ➕内部奏法ピアノです。

コーラスは、現代物のスペシャリスト集団“空”の皆さま。指揮は、その“空”を率いる西川竜太さん。西川さんを一言で表現するなら、「こんなに優しい笑顔、私、見たことありません(涙)!」です。

そして内部奏法といえば、矢田信子さんです。もちろん今回も圧巻です。でも忍法は出ません。悪しからず。

サントリーホール ブルーローズにて、28日(金)19時開演です。3800円、全自由席です。

これが、めちゃくちゃお得なコンサートなのですよ。11人の今をときめく作曲家が新作を発表する、しーかーも、ソリストがゴージャス。さーらーに、ポピュラー系と現代音楽系が入り混じる、バラエティ豊かなコンサートなのです。

私、このコンサート、聴きに行きたい。会場で、それぞれの作品の個性を目の当たりにしたい。

それでは皆様、会場でお待ちしております。当日券はありますが、ご一報頂ければご用意致しますので、ご遠慮なくお申し付け下さいませ。

ボーナスショット
サントリーホールにある、内部奏法用ピアノ。
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ピアノカバーには燦然と輝く黄金の文字で、No.1と書かれています。サントリーホールが出来て、一番最初に入ったスタンウェイのピアノだそうです。内側にその旨の書いたプレートがあります。
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ピアノって美しい楽器ですね(嘆息)。
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# by komaiyuriko | 2013-06-27 01:45

去年に引き続き、現代音楽のコンサートで新曲を歌わせて頂きました。曲はナント、NHKのFM「現代の音楽」でDJも務める、日本屈指の現代音楽家、猿谷紀郎さんの曲。去年も最高にキレキレの作品を歌わせて頂きました。(去年のコンサートの模様。)そのご縁で、今年も、さらにパワーアップした作品を演奏することに。

楽譜が送られてくるまでの、ソワソワ、ドキドキのあの感じ。嫌ですね〜(笑)。だって楽譜がまず楽譜なのか(図形のようなものもあるし、黒い線の集合体のことだってある)など、恐ろしい妄想に取り憑かれ放題なのですもの。楽譜が手元に届くまで安心できません。届いてから泣く場合もあるしねー。何度も言うけど、パリ時代の現代音楽コンサートでは、楽譜を受け取った途端、唇に吹出物が出ましたから!ストレスの瞬発力ってスゴイよ。

今回、郵便ポストに届いた猿谷先生からの封筒を、野獣が肉でもむしゃぶりつくように開封しました。ざざっと楽譜を見て、“去年より大丈夫そう♥”と安心しました。もちろん、えっらい大変な曲なのですが、去年の作品を受け取った時は、その手が微かに震えていましたから、それに比べれば余裕です(笑)。

でもピアノ譜を見て、ふふふ、と低い笑い声が漏れてしまいました。去年の数倍、ピアノパートが大変なことになっているのです。だって二段譜。一段目はピアノ譜、二段目は内部奏法譜でした(爆)。やるなー、先生!ピアニストさん、おっこるだろうなー(嬉々)。

一回目の合わせ、やっぱりまず通してみようということで、思い切ってやってみました。終わった瞬間、3秒沈黙、そして爆笑でした。何がおかしいのか分からないけど爆笑。

今回も、二回目の合わせには、猿谷先生にいらして頂き、直接ご指導を請うことに。ピアニストの矢田さんと先生のやり取りは、漫才のようで笑えます。宮川大助・花子的な、圧倒的な女性優位。

そんな楽しいリハーサルを経て、本番に臨みました。本番は、会の代表である池辺晋一郎先生や、服部克久先生もいらっしゃり、自ら演奏されたりと、とても華やかで賑わっていました。

さ、私たちの本番です。
ピアニストさんは、今回、この曲の演奏に当たって、忍術としか思えない技を使います。

それは……、≪忍法、マレットくわえ叩き弾き≫です。
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ほらー!
マレットをすぐに手に取り、内部奏法をしなければいけないため、一旦マレットを置いて、なんて悠長なことをしている暇はないのです。この時はおっそろしく難しい(というか弾けるわけないじゃん的な、超絶技巧を)弾いているところ。

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はい、今、ピアノと同時に内部奏法をしているところです。

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まさに内部奏法中。

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決定的瞬間。今にもマレットをくわえようとしています。でもみなさん、最初の写真と見比べて。最初は水色のマレットをくわえています。今は赤いでしょ?なんとマレット、2本あるんです。叩くマレットによって音色がちがうので、2本もマレットを使い分けているのです!!!はい、矢田さんに拍手。

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会場の感嘆の拍手に応える作曲家の猿谷先生。

多分、演奏中、だーれも私のこと見てなかったと思う(笑)。ピアニストさんに釘付け。私が見たいくらいだもん。確かに、今回も会場がピリッと張り詰めていました。私は、客席を良く見るタイプなのですが、私たちが演奏を始める瞬間に、横に置いたバッグから荷物を取ろうとしたおじさまが、そのままの格好でフリーズし、曲が終わるまで、右手を左脇のバックに突っこんだまま、おんなじ格好でいたのを私は見逃しませんでした。

今回も私なりに曲を解釈し、この素晴らしい作品に触れられたこと、演奏できた事を幸せに思いました。

やっぱり私は現代音楽が好きなんだなー。イマジネーションがドンドン膨らむし、何しろカッコいい。私の感覚と思考には、二つのまったく別のタイプが同居しています。一つは、ものすごくリリックなもの。そう、実は私、ロマンティックな子なの。あ、「ロマンチストの豚」っていう歌ありますね。誰が豚やねん(怒)!そしてもう一つは、ものすごくシュールレアリスティックなもの。頭の中で起こる、その断片的で色彩的で奇妙な形や音の感覚は、まさに現代音楽にフィットします。だから好きなのねー。

記念撮影。
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終演後、先生と矢田さんと。

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ズラッと同じ身長、ショートカット、眼鏡の4人組(笑)。

前回同様、一風変わったコンサートが大好きな、面白がり屋さんの両親と牧菜さん、そしてピアニストの矢田さんをお迎えして、イタリアンで打ち上げ。矢田さんの発言に笑い転げる私たちなのでありました。

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# by komaiyuriko | 2013-06-15 21:33 | コンサート

入梅とは言え、晴れ間続きの良い天気です。
そう、あれは5月のドシャ降りの日、サントリーホールにて『青春のダンス&スクリーン1950-1970』という大変意欲的なコンサートが開催されました。
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1950年から70年の間に青春を過ごされた方なら誰でも知っている、という曲を集めたプログラムです。

—ダンスホールではいつもこの曲で踊っていた、親には絶対に内緒だった—
—この映画を知らない人はいなかった、昔は娯楽は映画しかなかった、だからみんながその映画を見て、語り合った—

こんな感想の嵐でした。

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室内オーケストラは、牧菜さん率いる、マキナ・アンド・カンパニー。すっばらしいソリストの皆さまがお集まりになりました。音が響いて飛んでゆく~!

それにしても、現代の娯楽の細分化されたこと!当時は娯楽と言えば、映画しかなかったようです。だから皆がそれを見て、熱く語り合ったり、欧米の愛情表現を学んでいったらしいです。現在は、どんなタイプの人でも興味を引くものが数多あるでしょうし、それはどこまでも追求できる時代になりました。それは素晴らしいことだと思います。何しろ便利だしね。

超現代人と自負している私でさえ、高校生時代、自分の興味のある情報を手に入れるために大変苦労したことを思い出します。あらゆる本屋をまわり、専門店を見つけ、そこから得た情報で、結局、海外から雑誌を取り寄せたことがあります。でもそれが渇望するってことなのかな、とも思う今日この頃。どうして自分がここまで興味を持つのか、何としてでも知りたいと感じることがある、それを調べて知識を手に入れる、という作業は、自分を省みる作業であるとも思えます。

今はパッとパソコン、5秒で入手。21世紀だわ〜。

私の知らない、もっともっと豊かで素晴らしかった時代の音楽や映画は、現代の我らの心もガッチリ捉えました。このコンサートをきっかけに、「ひまわり」、「慕情」、「道」、「シャレード」、「シェルブールの雨傘」等、DVDを借りて鑑賞しました。美しいものは劣化しないことを再確認させられた思いでした。

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まず、私が参加させて頂いたのは、映画「シェルブールの雨傘」のテーマソング。なかなか日本語だったら恥ずかしくて歌えないような内容です。戦争へ行ってしまった愛する彼を思って歌うシーンです。有難いことにフランス語だったので、しっかり歌えました(笑)。そして映画「慕情」のテーマソング。この曲もお客様に大変歓迎されたような気がしました。きっと皆様の目の前に、映画のシーンが走馬灯のように駆け巡っているのだろうな、とこちらが感じる、熱視線でした。

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後半戦は、女性が赤いドレスに着替え、会場中の情熱度が増した感じ。ラテンの名曲が演奏されました。

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私がご一緒したのはシャンソンの名曲「ラストダンスは私と」です。越路吹雪で大ヒットしたこの曲も、会場の皆さんに喜ばれました。皆さんの頭の中には日本語がしっかり刻まれているということで、3番から日本語で歌いました。お客様の眼の輝きが変わりました。爛!とした感じ。

2部、最高の盛り上がりは、パーカッショニストの松美さんによるラテンショー。彼は素晴らしいミュージシャンでありながら、素晴らしいエンターテイナーでもあります。もう楽しくて楽しくて!
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そして秘儀、ひじ打ちまでご披露!会場がわ~!!とざわめきました。
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今回も楽しい本番でした。
素晴らしい曲、心浮き立つ曲が忘れられていうのはもったいないですね。
懐古主義に終わらず、これからは若い世代にルネッサンスを起こしたいと思います(笑)。

素晴らしい音楽家の皆さまに感謝しつつ。
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# by komaiyuriko | 2013-06-09 17:59 | コンサート

思い起こせば4年前。パリでの滞在許可証が、いかなる裏ワザを試しても取れなくなり、「もうコレ、帰れってことだよ~(泣)!」とやけっぱちになりつつ完全帰国をしたのが2009年の3月。その2か月後、東京文化会館さまさまのおかげで開くことになっていたリサイタルが、突然「帰国記念リサイタル」になり、開催されたのが2009年5月17日でした。
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あの時はアーツさんと二人芝居のオリジナルオペレッタを上演したのだったなぁ。
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オリジナルオペレッタ作りはこれが最初のきっかけだったのでした。今思い出した。

今回はこんな面白可笑しなテイストのチラシによる「CD発売記念リサイタル」をカワイ表参道パウゼで開催することになりました。
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5月19日。4年前と同じ5月第3週の日曜日。私、一大イヴェントをするなら5月の第3週が向いてるみたい(笑)。

ちなみにこのCDや、おふざけ気味のチラシ、プログラムのデザインをして下さった凄腕デザイナー、朋樹さんも会場にいらしてくださいました。それら全ての写真を撮ってくださったさと子さんもいらしてくださいました。メイクをしてくれた亮太とは数日後にラムしゃぶで打ち上げをしました(笑)。3人様のおかげでオモロイ仕上がりになり、感謝しています。

有難いことに超満員のお客様に暖かく迎えられ、専門のフランス歌曲を歌う、という恐ろしさからも解放され、ピアノの岩撫さんと司会の牧菜さんと楽しく時間が過ぎていきました。何より、今回もかりだされてしまった高史君。どうもありがとう。彼のおかげで岩撫さんも牧菜さんも私も「コレ、劇団ボンジュール公演か?!(オペラ・コント「お料理・ボンジュール!」等を上演するふざけた劇団)」という錯覚に陥り、大変リラックスして臨むことができました。

一部は、フォーレからメシアンまで、フランス歌曲の歴史をざざっとレクチャーを交えてのプログラム。
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まずは「詩」のご説明から。

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そして作曲家の肖像画雑感と共に曲を披露します。

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フランス歌曲は詩が大事、ということで訳を出しました。

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司会の牧菜さん。彼女の質問に私は答えるだけで良いのです(笑)。

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ドビュッシーの音楽の秘密を漏らしているところ♡

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サティの連弾もしました。楽しかった!

そして二部は、プーランク没後50年ということで、オール・プーランク・プログラムです。お客様もプーランクマジックを楽しんでおられたご様子。笑い声が絶えませんでした。ありがとう、プーランクさん!
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最初はまじめに。

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調子に乗ってきた。

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はい、好き放題。

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モンテカルロの貴婦人。

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高史君、でたー!!

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美徳と悪徳

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この時の岩撫さん、牧菜さん、高史君、そして私の「オレ!」の掛け声のそろってること!劇団ボンジュールの底力を見ました。

もちろん最後は「オー・シャンゼリゼ」。
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会場と一体となってのコーラスです。いつも思うのですが、よく歌うよね~、会場のみなさん。結構マジで歌って下さるのよね~。助かっちゃう。

さ、そして打ち上げじゃーい!
よく小学校の先生が言うでしょ。『打ち上げまでがコンサートです!』って。だから気合いをいれて飲みましょう!ソフトドリンクを。
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毎度のことですが、私一人では何もできません。
ピアノを弾いてくださる岩撫さんとは、学生時代からの仲良し。貧乏学生時代、一緒にユースホステルに泊まり、コンクールを受けたりしました。ちなみにそれは長久手国際オペラ声楽コンクール。また会場まで激遠かったよね~。入賞者コンサートでは、「すごくハングリーな人がいる!」と褒められ、失笑されましたね(笑)。

そして牧菜さん。なんでも引き受けて下さり(というより買って出てくださり)、目の回るスピードですべてを整えてくださるスーパーウーマン。ありがとうございます。牧菜さんがいなかったら、多分今頃プログラムを考えていたかも(遅っ。)。

そして高史君。お仕事が忙しいのに、仕事帰りにうちによってお稽古してくれてどうもありがとう。いつも一緒にご飯食べるだけで終わっちゃってごめんね(笑)。

会場にいらして下さったお客様、忙しいのにわざわざ来てくれたお友達(同窓会のようだった!)、ありがとうございました。当日来場できなくてもメッセージをくださった皆様、ありがとうございます。応援してくださる皆様のおかげで、私は好きなことに夢中になれるのです。感謝しています。

当日のレセプションを全てお願いした、央子ちゃん、みなちゃん。どうもありがとうございました。コンサートのこと以外、なーんにも考えないですみました。頼りになります。

芹沢先生、私を育てて頂きありがとうございます。まだまだこれからもお世話になります。

そして私のお父さん、お母さん。ずっと健康でいてください。私のコンサートというコンサートにこれからもいつも来てください。そして打ち上げで、その公演における、自分の手柄を派手に語ってください(笑)。毎回爆笑です。

2つ目のマイルストーンが置かれたような気持ちです。私にかかわって下さる全ての皆様に心からの感謝を申し上げます。どうもありがとうございました。


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# by komaiyuriko | 2013-06-04 01:36 | コンサート

音楽のおもちゃ箱

ゴールデンウィークに、音楽のおもちゃ箱と題した、0歳から入場可能のコンサートがありました。
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私は歌とダンスとハチを担当しました。ハチって何?!と思われたでしょ(笑)。うふふ、あとで分かります。

いつの間にかチケットは完売しており、皆様にチケットやご案内が行き届かなかった点において、心からお詫び申し上げます。

さ、元気な会場を前にコンサートの始まりです。
今回はダンサーアキに特別出演してもらいました。
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アキが子供のためにダンスを作って一緒に踊ってくれるとは、何とも贅沢、というより、最高に笑えました!
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バナナの皮ですべるアキ(サル)

一部は、小さな女の子が“わー、ドレスだー!”とお目々がキラキラするように、普段はあまり着ない、大きめなドレスを着用しました。
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そして「犬のおまわりさん」を熱唱。他にはね〜、「バスの歌」、「おつかいありさん」等(笑)。もう楽しくて楽しくて仕方がありません。
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この生き生きとした顔(笑)。だって、私という人間は、こういう曲を聞いて、歌って、育ったのだから!私の体の一部と言っても過言ではないのです。

ラ・クンパルシータでは、アキの本気ダンスも披露、大人のお客様がその格好良さにため息をつかれておいででした。
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終演後、母から電話がかかってきました。「アキちゃん、かっこよかったね~。アキちゃんのベコっとへこんだお腹!それに比べてアンタは(怒)!寝る前に食べるの、やめなさい!!」
とんだとばっちりです。

さて、二部はガラリと雰囲気を変えて、カジュアルな舞台になりました。
早く一年生になりたい、いたずら大好き悪い子ちゃんに変身。
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子供心を忘れていない、いえ、子供心のままの私には難ないことです。子供がやってみたいな、と思うことを体現します。

私の大好きな曲、「一年生になったら」。
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この時、学校へ行く準備のため、そこまでとがらさなくて良い程に削った鉛筆の芯の匂いや、二面の筆箱の鉛筆入れに鉛筆を差し込む時の注意深さを思い出していました。前奏を聞いただけで、物凄いノスタルジーを感じ、うっかりすると泣いてしまいそうでした(笑)。私にも新一年生になる頃があったな、ここまで育ててもらったんだなー、大変だっただろうなー、親は、なんて感じながら、底抜けに元気に歌いました。分裂症かっ!

早口言葉の歌では、早口言葉が書かれた模造紙を楽器隊の皆様が広げ、お客様みんなと遊びました。
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その後、池澤氏のクマンバチの飛行という難曲です。ここでいたずら心が爆発し、ハチを飛ばしてしまいました(笑)。
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これは夜なべして作ったクマンバチ。それをプルプル飛ばして、池澤氏や共演者を脅かしました。最後はチェリストさんにハエ叩きで叩かれ、怒られましたー。

大人マーチや、アイスクリームの歌ではアキとダンス。
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最後はおもちゃのチャチャチャをみーんなで一緒にリズム打ち。混沌として面白かった(笑)。
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我ら、おもちゃ箱チームは日本中、どこへでも飛んで行きます。会場が大盛り上がりになることは間違いなし!さ、次回公演はどちらでしょうか?!コンサートのご依頼、お待ちしております(笑)。
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# by komaiyuriko | 2013-05-15 01:42 | コンサート