小学校講演コンサート
2014年 03月 20日そんな坂田先生から、自分の小学校に講演に来て欲しいとのご連絡が。
講演…。空地の原っぱでいなごを追いかけ、池ではヒモにつるしたさきイカでザリガニを捕まえていた私が講演…。
これは埼玉県の事業で、小学生の進路指導の一環なのでした。アーティストがどのようにその職業につき、夢を掴んだか的な講演をする内容だそうな。まだまだ発展途上の私ですが、恩師のお誘いですから、喜んでお引き受けすることにしました。
まず、子供たちが待っている体育館へ向かいます。拍手で迎えられ前の席へ。校長先生の“さかぽん(坂田先生の愛称)”が今日の講演の趣旨を子供たちに伝えます。

そんな中、落ち着きのない5年生の男の子がいます。微笑ましいですね。先生も「これ、Y君、落ち着いて。」と一言添えます。さらに説明を続けます。すると「Y君、ちょっと静かに。先生お話してますよ。」とご注意。Y君みたいな子っていましたよね、うふふ。
さかぽんが続けます。「駒井さんは、先生の中学3年生の時の生徒でした。どんな生徒だったかというと…、そうだなぁ、あぁ、Y君みたいな子だったな!」(会場爆笑)
あのー、Y君、まだ5年生、しかも男子なんですけどー。
会場がリラックスしたところで、講演の始まりです。さかぽんの見事なトークのおかげで、子供たちの集中力が違いました。Y君のようだった人が歌を歌ったり話をしたら、そりゃー、興味津々ですよね(笑)。
そういうわけで、コンサートをしながら、子供時代から今までの進路と、そこで経験した困難や挫折、音楽の素晴らしさと喜びを、ピアニストの牧菜さんと対話形式でベーラベラお喋りをしました。

夢を持ち続ければ叶う、ということが事業のテーマだったようですが、私は芸術分野において、そんなことってなかなか難しいなと感じていました。ですから私は自分の経験から感じた本当のこと; 頑張ったってうまくいかないことはたくさんある、でも努力をやめたらそこで夢への道はおしまい、努力を続けていれば、それを見ている人が必ずいる、そしてその努力は報われるよ、ということをお話しました。
数日後、新聞に取り上げられました。記者さんって、うまく書くなーと感心。

私もおしゃべりコンサートは多いですが、子供の頃からの話をしたり、困難や挫折を話したことはありませんでした。自分を振り返る良い機会となりました。
こんなに落ち着きのない、騒がしい私を招いて下さった坂田先生、ありがとうございました!先生というのは、どんなに時間が経っても自分にとっては先生です。自分があの頃に戻ったような感覚で、とても感激でした。

そして今まで色んなことがあったなぁ、と思った時に、いつも傍でがんばれ、がんばれと応援してくれた両親に心からの感謝を伝えます。ありがとうね。もっとぎゃんばります。
