全ては自分のために(歯を食いしばりつつ)

霜月もうっかり過ぎてしまいました。
その11月、大学時代の先輩、後輩でコンサートをすることができました。YMCA主催の「親子で楽しむクラシック」というコンサート。院生時代、私のピアノをずっと弾いてくださっていた泉博子さんが、私と、私の後輩で、今をときめくテノールの村上公太さんを呼んで下さったのです。

大学時代の先輩後輩と仕事ができるという機会は、滅多にありません。話が決まった時から嬉しくて嬉しくて!

早速打ち合わせと称して、3人でランチ(笑)。
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そして稽古では、ほとんどおしゃべり、たまに合わせるという始末。でも昔しっかり組んで勉強した方とは、ぱっと合わせてぱっと合うのですよね。昔はよく勉強した、ということなのでしょうか。あはは。

コンサートは、玉川聖学院の講堂で行われました。
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素敵なステンドグラスのある会場です。公太君がプリモテノールらしい素晴らしい歌を披露し、私は会場にいらして下さった子供さんたちが笑うためだったら何でもやる!といったおばちゃんっぷりを披露。見事なバランスです。
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ピアニストの泉さんと。学生時代と全く変わりません。というより、髪型のせいもあって、むしろ若返った?!
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舞台上でこんなに爆笑することもそうそうないです。
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終演後、3人で。

練習でも、ステージの上でも本当に幸せを感じた、素敵なコンサートとなりました。お世話になりました、YMCAの皆様にお礼申し上げます。ありがとうございました!

そしてその翌々週には、私の年イチ緊張するコンサートが行われました。フランスから私の師匠をお招きして、講義していただく、レクチャーコンサート。今回は「ワーグナーとフランス歌曲」というテーマで開催されました。
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企画構成、レクチャーの通訳、解説と何でも完璧にやってのける超インテリピアニストの市川さんが主催されるこのコンサートは毎年開かれます。私も毎年歌わせていただいております。それなのに毎回毎回、その緊張感と言ったら。今年は珍しく胃を壊しました(笑)。私としたことが食欲をなくし、げっそり……はしませんでしたけれど、気持ち的にげっそりしました。

でもこれが摩訶不思議。苦渋と甘美の表裏一体で、この恐怖のコンサートがやめられないのです。「これは自分の専門分野で、年に一回、猛勉強できて、それが全て自分の力になっていくのだ!」という殊勝な考えと、達成感を味わいたいのとから、ついつい繰り返してしまうのです。出演者4人で、お互い「ドMかっ!」と言い合いながら、もうすでに来年の開催が決まっております。ふふふ。

今回も先生のレクチャーは興味深く感嘆いたしました。
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私が歌ったのは、シャブリエの「ジャンヌのための歌」、こちらはマンデスという詩人がキーワード。そして有名な「幸福の島」。さらに長い間、私の前に大きな壁となって立ちはだかっていた、ドビュッシーの大作「ボードレールの5つの詩」より第1曲“バルコン”です。この曲は、見ないように見ないように生きて参りましたが、ついに市川さんのお導きにより、この山を登ることになりました。登り終えると、何とも素晴らしい景観が広がっておりました。おかげ様で、「ボードレールの5つの詩」、残りの4曲はすでに勉強済みでしたので、今回、見事レパートリーとなりました。めでたし、めでたし。
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そして全体のプログラムをしめくくるドビュッシーの「ビリティスの歌」全曲も歌いました。こちらは私のレパートリーですが、本番で歌う時の恐怖と言ったら、「エデンの園を追われた初の人の初の呻きも、さながら牧歌」です(ヴェルレーヌの引用(笑)。彼、相変わらず大げさっ。)今まで本番や録音等で幾度と歌わせていただきましたが、今回ようやく、なんか分かったかも!という、うっすらとした、朧げなる、もしかしたら勘違いかもしれない感触がありました。有難いことです、本番というのは。
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当日いらして下さった私の師匠、芹沢文子先生と。ちなみに芹沢先生と私のフランスの師匠、セリグ先生とは同門であることが発覚!

来年こそ、準備を早くから行い、余裕をもって本番に臨みたいと思います(毎年同じ決意)。
めでたし、めでたし。

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by komaiyuriko | 2012-12-04 01:06 | コンサート