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ルソー生誕300周年記念 国際シンポジウム参加!

涼しくなったのも束の間、台風のせいでしょうか、なんだか蒸し暑いですね。これはまだまだ残暑厳しい9月中旬のお話です。

私、初めて学者さんの世界に足を踏み入れました。今年生誕300年を迎えるジャン=ジャック・ルソーの国際シンポジウムにお呼ばれしたのです。いつからそんなに偉くなったのかしら。
あ、歌だって!歌で呼ばれたみたい。そういえば、ルソーの研究してなかったわ。

ルソーさん、哲学者、思想家としては世界的に大変有名ですが、実はオペラを作曲しているのです。タイトルは『村の占い師』。モーツァルト作曲のオペラ『バスティアンとバスティエンヌ』の原作として有名でもあります。以前、峯島のぞちゃんwithアイゲンアートミュージックの皆様と、モーツァルトの『バスバス(と略します。)』を上演したことがあります。そのご縁で、今回はフランス語上演ですが、ウィーン在住ののぞちゃんと、占い師役にその時と同じく俳優の梅里アーツさん、そしてピアニストは我らの岩撫さんで臨ませて頂きました。
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それがー、結構大変だった!
まず、楽譜を手に入れるのに時間がかかりました。オーケストラ譜とソプラノ記号で書かれた楽譜はすぐに手に入ったのですが、現代譜によるピアノ&ボーカルスコアがありませんでした。それをフランスに発注、それが手元に届くまで長いこと。こういうところがフランスです。それから、本来バリトンの役である占い師を俳優さんに演じてもらうための台本書き換えがスタート。今回、上演の機会をくださったルソーの研究家、永見教授からルソーの台本を頂いていました。それと照らし合わせ、あーでもない、こうでもない、これじゃ分かりにくい、でも簡単にすると言葉の重みが薄れる…等々、久しぶりに頭を使い、やっと台本が完成。

ちなみに、永見教授は、私がパリにいた頃のパリ日本館館長さんなのです。パリにいた時から、それはもう、大変お世話になった方です。永見先生からのお話だから、絶対に成功させるぞ!という気合いばかりが先走り、知力、体力ともにその気迫に引きずられる数ヵ月でした(笑)。

今回は4人とも相当頑張りました。
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だって、会場のお客様が全員、日本はもとより海外からいらしたルソー研究家の皆様なんて怖すぎるもの!それを想像するだけで4人で震えあがり、よし、稽古しよう!の繰り返し(笑)。

案ずるより産むがやすし、会場はとても温かい雰囲気でした。
占い師という威厳のある役と狂言回し的な役を見事に重ね合わせてくれたアーツさんは、口上の部分から学者さんたちを笑わせます。出番を控えたのぞちゃんも私も、かわるがわる袖から覗き込んでは、「学者ギャグ、ウケてるよ!」などと実況中継し合いつつ、なかなか楽譜が手放せない私たち。
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オペラの最後では、手拍子が出るなど、会場の皆様が一体となってオペラを楽しみ、ルソーの精神を味わい、3日間に及ぶシンポジウムの最後の演目であったことから、祝祭的な雰囲気が感じられる最高の幕となりました。
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「頑張ればできる。」という小学生時分の教訓がよみがえりました。これから、もっともっと勉強しなければならない、と思いましたし、それら全てが血となり肉となるのだと実感しました。

オペラの様子を少しだけご紹介。
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ちょっと浮ついちゃったコランが意気揚々と街から戻ってきます。
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そんなコランに裏切られたコレットは心を痛め、占い師に相談します。そしてコランには愛していないそぶりを見せるという作戦を決行します。
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コランは心変わりしてしまったコレットを取り戻すために占い師に相談します。
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なんやかんやあったけど、お互い素直になって本心を伝えあい、許し合い、結ばれます。
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今回の見せ場、パントミーム(パントマイム)です。ルソーの思想が集約されていると言っても良い場面です。
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ボードヴィルの場面。
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オペラの大団円では会場の皆さまもコーラスに参加していただきました。「木陰で踊り歌おう!」

オペラとシンポジウムが終わると、すぐにカクテルが開かれます。これがまたフランスです。
普段は飲みませんが、この日は喜びからワインを頂きました。それがまた激美味。
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永見先生と。ダンディな先生。
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我が師匠、芹沢文子先生と。
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のぞちゃんも私も岩撫さんもお世話になっている野村陽子先生と。
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ルソー研究家の皆さまと。私のお隣のパリ第7大学の教授は、オペラの最中、一列目にいらっしゃいました。全て暗譜されているようで、歌詞を口ずさんでいらっしゃいました(汗)。プロンプできたね、彼。
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関係者の皆で。タイトル「こつぶっこ(平均身長150cm)」

素晴らしい機会を与えて下さった永見文雄教授に心から御礼申し上げます。ありがとうございました。


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by komaiyuriko | 2012-09-29 23:25 | オペラ