「エレべーターの前で」初演
2012年 06月 03日ピアノが98%内部奏法、ええぃ、この際、椅子は邪魔だ~!というわけで、ピアニストさんは椅子ナシでの演奏でした。まるで打楽器奏者のような技で観客を魅了したピアニスト矢田さん。弦をこすったり叩いたり、フレームをこすったり叩いたりの、ピアノ全体に響くいとも不思議な音響の中で私の声も響く、という妙なる時空を提供した作品でした。


世話人で、ご自身の曲も発表された池辺晋一郎先生は、「この22年続いたコンサート始まって以来の作品!」とおっしゃっておられました(当然いい意味で!)。しかし確かに、このコンサートは区民に愛され歌い継がれるような作品発表的な雰囲気がありました(笑)。地元のコーラス団が新作や再演の作品を歌ったりする場面もありましたし、すぐに口ずさめるような曲も多くありました。
そのような中、私たちが演奏した曲は、そうそう演奏できない難曲で、会場いっぱいに緊張感を味わっていただくような作品でした。でも真の芸術作品というのは色々な感情や効果を生み出しますから、そういう意味で詩人ゴーチエさんの言葉を借りれば「芸術のための芸術 L’Art pour l’art」といった作品を演奏できて、充実感いっぱいの時間を満喫しました。

作曲家の先生とは稽古でもリハーサルでもご一緒し、大変面白い素敵な先生で、この出会いにも感謝しております。もちろん密度の濃い1週間を共に過ごさせていただきましたピアニストさんには、この日でしばらくお会いできないと思うと寂しい気持ちになるくらいでした。詩人の李承淳先生もいらしていたのですが、わさわさしているうちにお話しする機会を逃してしまい、大変残念でした。
「さぁ、再演はいつかな~?!」
と期待してしまう調子の良い私。その日を夢見て楽譜をしまいました。

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