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吹雪の日は上野広小路亭で

記録的な大雪の東京、今日はピアニストの岩撫さんと寄席に行って参りました。
何もこの日に行かなくたって、という吹雪の中を、2人で喜びに胸を膨らませながら上野の広小路亭へと向かいました。
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―なんで寄席に行ったのかって?おいおい、お前さん、いい質問だね。
はっつぁん、実はね、今日のこの寄席にはね、アタシの高校、大学、大学院の同級生、ピアノ科の当時そりゃ~優秀で有名だったあの“のだゆき”ちゃんが出てるっていうじゃないか。
―くまさん、そりゃあホントかい?
―はっつぁん、ホントだよ、アタシャ、それを今日この目で見てきたんだからね。

ってわけだったんですよ。

付属高校から院まで一緒だったなんてよく考えたら一番長く同級生をしていたのですねぇ、私。その彼女が、ピアニスト活動の傍ら、いつの間にか芸人になって各地の寄席に出演しているのです。ビックリでしょ。でも驚きませんでした。うん、彼女ならやるなって感じ。ピアノ科ではピカイチの腕前なのに、なぜか聴音和声のクラスでは私といつも一緒のDクラス(AからEまで成績順。もちろんAが優秀。)。聴音旋律のクラスでは私といつも一緒のDクラス(デジャヴュ?!)。ヘンテコでグロテスクな下敷きを使っていたのが忘れられません。

のだちゃんはのだちゃんで、私のことをこのように回想します。
まだ中学生だった頃、付属の講習会に来ていた私のことを、
「あの子、モテてるな~。女の子に囲まれて、モテモテじゃない!」
と思っていたそう。入学式の時に私を見つけて、
「あれ、あのモテ男、スカートはいてる!」
と思ったんですって。
へこ~~~ですよ!
全く、人って何を思われているかわかりませんね。今日初めて知ったわ。

そんなのだちゃんの舞台を岩撫さんと2人、ドキドキしながら観に行ったのです。
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あ、岩撫さんは大学時代、のだちゃんと同級生。ちなみに2人はピアノ演奏家コースといって超難関を潜り抜けた猛者たちしか入れないそのコースでの同期です。すごいんだから!突如虎の威を狩るユリコ。

寄席での作法を知らない我らは、初回の今日はちょっとお行儀が良すぎたかも。
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本当は食べたり飲んだりしながら観ていいんですって。通は始まる前や前座の時にお弁当を食べて、あとは、静かに飲みながら観るらしいですよ。

のだちゃんの舞台の前には前座と呼ばれる若い講談師さん、二つ目と呼ばれる落語家さんなどが続きます。そしてついに色ものと呼ばれる「音楽漫談」ののだちゃんの登場です。

「待ってました!」

と掛け声をかければよかった(悔恨第1弾)!次回はやるぞ!

彼女のネタは面白く、会場も相当盛り上がっていました。私も大いに笑い、普通の声でつっこんだりしちゃったくらい。だってバカバカしいんだもん(笑)!

音楽漫談というくらいですから、音楽を使ったネタです。彼女はピアニカとリコーダーを使った漫談です。その演奏がうますぎるの。さすがピアノ演奏家コース出身。うますぎて聞き入っちゃいました。演奏が終わるや否や

「ブラーヴァ!」

と自然に声をかけた私。うん、これなら絶妙なタイミングで言えるな、ニヤリ。

彼女の雄姿をカメラに収めたかったけれど、そんなことしちゃいけないんだろうと我慢していました。
本当はいいみたい。くっそ~~。悔恨第2弾。

彼女のあとも講談や落語が続き、仲入り(休憩)となります。私たちはのだちゃんとお茶に行く約束をしていたのでそそくさと表へ出ました。番頭さんのような受付のおじさまには

「お早いお帰りで!」

と言われてしまいました。ずっといるものなかしらね、本来は。でも全部観覧したとすると4時間くらいかかりそうです。ワーグナーかっつーの。でも一人一人の芸人さんの味の違いや、話芸に感心しきりでしたので、きっとあっという間でしょうね。

寄席を出るころには雪が雨に変わっていました。
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寄席の入り口で記念撮影。

その後、久しぶりにあった同級生とのお茶会は、夢中でしゃべり続けるマシンガントークの場と化したのでありました。
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だって聞きたいことがいっぱいあったんだもん。寄席での出演順とか、楽屋割りとか、講談落語の世界とか、色ものの世界とか、師匠と弟子の関係とか、ギャラとか(笑)。。。
何もかもが新鮮で、質問攻めにあわせちゃった!

閏年の記念すべき大雪の今日、私の夢がまた一つ増えました。
それは、次回からは一番前の桟敷席にだらりと座り、開演前にお弁当を食べ、お気に入りの芸人さんたちが登場するや、「待ってました!」などの掛け声をかける寄席通になることです。

最近の私のドリームリスト、溜まってきたな、ふふふ。

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by komaiyuriko | 2012-03-01 01:31 | 文化・芸術