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ぶら~り本郷

こんにちは、ユリです。
パリにいた頃はぶらーり○○シリーズをしばしば書きましたが、最近はめっきりなので今日はぶらーり東京・本郷をお届けします。

今日は東大前にある「立原道造記念館」を訪ねました。実はこの辺り、私の好きなレトロな薫りのする界隈なのです。

あれは何年前でしょう。まーちゃんとピアニストの岩撫セレナーデと3人で、この辺りにあるフレンチレストラン「ル・リス・ダン・ラ・ヴァレ」にお祝いランチをしにきたことがありました。良い名前のレストランでしょ。「谷間の百合」です。如何せん方向音痴なもので、もう二度と辿り着けないと思いますが(何しろ難しいところにあるのです!)、CD発売記念にまた3人で行こうねと話していた、伝説のレストランです。ここを舞台に短編小説が書ける、といったほど素敵で不思議なレストランです。

あの時は食事の後、散策をしながら帰りました。竹下夢二美術館を拝観、根津神社を抜け、上野公園の不忍池に出ました。良い思い出です。また行こうねー。 

そして今日も想像以上に楽しい散策が出来ました。
本日の旅のパートナーは、コンサートでお世話になっているチャーミングな女性、牧菜さんです。彼女は素晴らしく文学的且つ文化的な人でありながら、理系のむっずかしいお勉強(分からな過ぎて説明不能)をご専門にされ、今もそちら方面のお仕事をバリバリされている所謂スーパーウーマン。今日一日ご一緒させていただいて、ますます彼女の奥深さを感じました。脱帽。きっとマラルメなら彼女のことを「泉」とメタファっちゃうね。←初めて聞いたこの動詞(笑)。

さてまずは「道造記念館」。なんと夢二美術館のすぐ近くにありました。二人共、方向音痴を自負していたので辿り着けるか心配でした。が、道が分からない時、よくクルトパまーちゃんに半ば怒号のように言われる一言、「ユリは黙ってて。」を首尾よく守り、牧菜さんが立派に連れていってくれました。いきなり目的地に辿り着けなかったら途方に暮れるよね(笑)。

なんとこの記念館、9月27日から(無期限)休館なんですって。はい、急いで!
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3階建てのこじんまりとした記念館です。入口に印象的な詩が彫られています。
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館内には彼の直筆詩や直筆製図(彼は有能な建築家でもあった)、お気に入りのネクタイや鉄道の切符などのコレクションがあり、その字体や趣味に対してキャッキャキャッキャ言いながら見学。そして自分の記念館ができたら展示される物の取捨選択を今のうちからきちんとしておこうという妄想を広げ、絶えることなく2人の失笑が響いていました。

彼のセンスが冴え渡る楽譜のような装丁本。
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浦和市郊外にある、彼設計のヒヤシンスハウス。独居住宅です。
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私もこれ位の大きさの、ゴッホの「黄色い家幻想」を未だ抱いています。いずれ一緒に住んでくれる芸術家募集(笑)。

彼は24歳になったばかりの時に肺尖カタルにかかり、静養のために旅に出ます。中でも岩手県盛岡市には1ヶ月ほど滞在します。盛岡は空気も良いし、山も川も人も美しい街です。さぞ身も心も癒されたでしょうね。
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彼は見舞いに訪れた友人たちに《五月のそよ風をゼリーにして持って来て下さい》と願ったらしい。美しい幻想です。美しい願いです。賢治の(っていうかとし子の)天の食「あめゆじゅとてちてけんじゃ」と並びます。ちなみに私の一番好きな日本詩人、中原中也の記念すべき第1回中原中也賞を死の間際に受賞しています。

残念ながら彼は8ヶ月後、24歳という若さで亡くなってしまいます。純潔で繊細、愛情に対してとても真摯に向き合う、人間としてとても素晴らしい人だったようです。フランス詩人とはちょっと違いますね。十把一からげ。

さて、それでは道造記念館の目の前にある、日本の最高学府、東京大学を散策しましょう!
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私の大学は音大の中でもとても規模の小さい学校でした。幼少の頃から都市のような大学に憧れていましたので、そこだけは拍子抜けしたものです。東大はまさに大学都市。敷地内に大きな道路があり、銀行があり、ローソンがあり、ドトールがありました。もうビックリ。そして大学生協にはあらゆる大学グッズが!

当然お買い上げ。
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なんだか胸が弾みます。牧菜さんも超有名国立大出身で、彼女の大学では、敷地内にバスが走っていたそうな。「大学の普通」を興味津々でいちいち驚く私を新鮮そうに見ていました。

ちなみに我が母校には、大学ネーム&マーク入り五線譜が売られていました(笑)。

図書館も見学。ちょうどそちらに掲示してあった根津美術館のポスターを見て「このエキスポジション行きたかったのだ!」という私に賛同してくれた牧菜さん。根津なら近いはず、とばかりに携帯で地図を調べると最寄駅が表参道と出てきます。も・もしや、根津って場所の根津じゃなくて、ま・まさか、根津さん?!根津さんの個人コレクション美術館~?!
爆笑です。しかも牧菜さんはご存知だったご様子。一つお利口になった私。さすが東大です。もちろん伺うのは断念いたしました。

暑い中、大分歩きましたので本郷三丁目方面に歩き、カフェでもすることに。すると偶然すごいレトロ純喫茶を見つけましたよ!早速入ってアイスコーヒーを注文。周りのカフェはかなり混んでいたのに、ここは我ら2人だけ。静かでよい空間です。

なのにアタシったら写真撮り損ねた……。お話に夢中になり過ぎて。

我等のレトロカフェマスター、高史君が絶対気に入るようなカフェでございました。

なかなか楽しい散策でした。今度はもっともっと何もなさそうな路地を中心に徘徊してみたいと思います(笑)。
by komaiyuriko | 2010-08-10 16:54 | 文化・芸術