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アルド・チッコリーニ

一昨日のマチネと今宵、私は素晴らしい時間を過ごしました。
あ、申し遅れました、ユリです。
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なぜならアルド・チッコリーニのピアノリサイタルに行ってきたからです!チッコリーニと言えば、パリでサン=サーンスのピアノコンチェルトを聴きに行き、彼の音楽に陶酔した思い出があります。ルクセンブルグオケがいちいち私を現実の世界に引き戻してくれたけど。あ、余計なこと言っちゃった!

一昨日のピアノリサイタルのプログラムはこちら。一部がシューベルトのピアノソナタD960、二部がムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」です。そして今日のプログラムはベートーヴェンのピアノコンチェルト3番と4番。ね、選べないでしょ?だから2回とも行きました。至極当然。

チッコリーニのピアノはとても“優しい”のです。愛情に溢れている音なのです。ですからシューベルトはとても慰められました。あー、こうなるとチッコリーニのシューベルトのピアノソナタD644が聞きたいー(A-dur のドーレミー、レードシードミーね)。あれを弾いてくれたら多分、体中の水分が涙になる!と思いました。「展覧会」は一番最近に聞いたのが、パリのサル・ガボーでのユンディ・リーでした。若々しく溌剌とした「展覧会」でした。チッコリーニのはまるで違う曲のような、もっともっとエレガントでやっぱり優しい音楽でした。なんといってもアンコールが良かった!最初にエルガー。自然に涙が出るってことあるのねーという体験を味わいました。続いてスカルラッティ、そして最後にファリャ。エネルギッシュな演奏で、「チッコリーニを日本で聴くのも、もう最後だろうな」と思っていたのがひっくり返った演奏でした。こりゃ毎年来るな!という印象。日の出。

そして今日は私の一番好きな4番を本当に心から楽しみに出かけました。(あ、一番好きって言うと難しいねぇ、ラヴェルも一番好きだしー。どうでもいいでしょ、この独白。)オケは新日本フィル、指揮はヴォルフ=ディーター・ハウシルトさん。3番ですでに、チッコリーニのベートーヴェンを聞かせてくれました。この偉大な指揮者と私、趣味が合わないな、と感じつつもピアノの音色に恍惚とする私。ワクワクの4番です!

パリにいる頃、『ドビュッシーのチェロソナタとベートーヴェンのピアノコンチェルト4番は、素晴らしい演奏家の演奏を生で聞きたい』という夢のような目標を持っていました。チェロソナタは思いがけず、その夢が早い段階で叶いました。ラジオ・フランスでのチョンさんとラジオ・フランスの首席チェリストとの共演でした。あれも良い時間でした。その時のプログラムは今も忘れません。ドビュッシーのチェロソナタとヴァイオリンソナタ、そしてメシアンの「この世の終わりのためのカルテット」。あー、パリってこういうコンサートを無料で提供してくれるところが素晴らしい。ありがとう、パリ。貴方、素晴らしい。

そして今日のチッコリーニの4番です。まさかこんなソリストで聞けるとは思ってもいなかったので、数ヵ月前、すみだトリフォニーに電話をしてチケットを取った時の私の声、上ずっていただろうな~(照)。

聞いたことのない4番でした。最初のピアノソロ5小節を今でも頭の中で反芻します。“Tendresse(優しさ、愛情、思いやり、愛撫etc.という意)”という言葉以外に思いつきません。3楽章のロンドは思い切りエレガントでした。私はパリでこのコンチェルトのオケ譜を私利私欲に任せて即買いしました。そして雰囲気弾きをして、ピアニストのお友達を相手によく余興としたものでした(笑)。バカだねー。そして私が弾くロンドのアニマート過ぎること!遊びでやっていたにしても、深く反省しました。

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あー、ちょっと今は頭の中が飽和状態で、まともな文章が書けません。かと言って、いつもまともだとは自分でも思っていませんからご安心を。

最後に私のオススメ≪チッコリーニ≫をご紹介。
CD、セヴラックピアノ曲集に入っている『休暇にて』です。第1集、第2集合わせて全10曲です。全部が小品でどれも好き。でも1集の2曲目、「おばあちゃんが撫でてくれる」という曲は、聞いているだけで本当に慰められます。疲れた時に聞いたらきっと涙が止まらなくなりますよ。それと、同じくセヴラックの「ロマンティックなワルツ」。これも最高。是非、聞いてみてください。私に感謝するはず(笑)。

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そういうわけで、今日はここまで。さいならー。
by komaiyuriko | 2010-03-17 00:40 | 文化・芸術