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終戦記念日の今日は、芹沢先生のメモリアルコンサートでした。生前先生は、今日のこのコンサートをもって、合唱団の指揮と指導に一区切りをつけるおつもりでいらっしゃいました。平和への願いは芹沢先生の一番大切な志でしたから、8月15日にコンサートを定められたのだなぁとまたしても先生の願いの強さに感服したところです。
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今年の合唱団の歌を聴くまで、この合唱団は音楽をするというよりは、みんなで気持ちを1つに、平和であることへの感謝と世界平和への希求のために歌っているのだなぁという印象でした。芹沢先生の指導はいつもそうでしたから。
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でも今年は見違えました。精神はそのままに、音楽力が格段にアップしている(笑)!ひとえに、先生の意志を継いだ鳴海さん(門下の最長老先輩)のおかげです。青森にお住まいながら、月イチのご指導。素晴らしいです。

門下の先輩で東京音大で教鞭をとっていらっしゃる五日市田鶴子先生の落葉松。ドラマティックなのに繊細。感動的でした。
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そして同じく東京音大の先生でもある野田ヒロ子さんのトスカ。今、日本で一番うまいんじゃないの?!そのテクニックと表現力に唖然とします。泣けてきます。この方が先輩であることが誇りです。震えるほど素晴らしかった。
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先輩方のコール・エトワールによる芹沢作品。楽屋では先生っぽいその曲の作りに皆でウケていましたが、爽やかな素敵な演奏でした。

私は最後に先生に見ていただいた曲を歌おうと思い、7.8年前の芹沢門下発表会で歌ったメシアンを選曲。あの時は間に合わず楽譜を見て歌いましたから、ようやく仕上がりました。何年かかってるのかしら…。
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この曲はキリストの復活を歌った曲です。キリストによって分け与えられたパンを食べた使徒たち。彼らはそのパンを口にし、その教えに目が開きます。私たちもまた、芹沢先生によって目を開かされた門弟ですから、そのような思いと共に歌いました。

楽屋には、先生の形見のお品を皆さまに、というコーナーがありました。楽譜や写真、ドレスやアクセサリーがわんさかありました。
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鳴海さんから、芹沢門下は最高だ、とメールを頂戴しました。全く本当です。今後も、見えない強い絆を感じて生きていきたいと思った有難い1日でした。
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by komaiyuriko | 2016-08-15 23:40

今夏もまた広島に行き、演奏を通して平和を考える機会を頂きました。大音量の蟬時雨を聞きながら、71年前の夏に思いを馳せます。
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今年5月、現アメリカ大統領のオバマさんが広島に来てスピーチをしたことは、戦後の日本にとって何よりも大きなニュースだったと思います。スピーチを流すニュースを見ながら涙が止まらなかった。なぜなら、彼が日常愛を知っていたから。アメリカの大統領が日々の小さな愛の溢れる挨拶や、食事時の会話の慈しみ深さを知っていたから。それを一瞬にして奪われたことの悲劇の深さを知っていたから。ニュースを見て泣くなんて人生初めての体験!
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日本人は世界初の悲劇を前に耐え忍んで、闘い続け、こんなに発展させてきたのだなと、これまで日本を創ってきた先輩方への尊敬と感謝の念を強くせずにはいられません。

何度伺っても衝撃的な原爆資料館。
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子供には衝撃が強過ぎるから展示を辞めようと話題になった模型があります。何を言ってるんだ!目を背けたくなるような、恐怖で二度と目にしたくないような、こんなことが現実に起こったんだ、事実から目を背けるな、むしろ、目に焼きつけろ!と言い合いながら、友人と見学。怒りと悲しみで感情が揺さぶられ涙が出ることもしばしば。

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今まで余り心にとめなかったパネルがありました。原爆が投下され、75年は草木が生えないと言われた大地に、たったひと月後、真っ赤なカンナの花が咲いたのだそう。何という奇跡。何という希望。

土の力を信じよ、大地を讃えよ、と謳う大木惇夫の「大地讃頌」を思い出します。そして三枝ますみの書いた「黄色いカンナ」を思い出しました。

黄色いカンナはお庭のあかり
ほっかりやさしい花あかり
そこからひぐれがひろがると
私もやさしくなるのです

お庭に花が咲いた、あぁ、夕焼けだ、綺麗な空の色、夕暮れ時のこの匂い、心が緩和し、優しくなれる ーこんな気持ちが世界中に広がればいいのに。人々が小さな小さな幸せを感じられるカンナの花を、どうか世界中に咲かせてください。

戦争は地球上からなくならない。でもどんな人も、差はあれ日常愛を知っている。それでも残念なことに怒りの方が強いエネルギーを持っている。文化のあるところに争いは起こらない。でも貧困の厳しいところには文化は届かない。誰か、本当の平和を発明してください。
「過ちは二度と繰り返しませぬから」
この我々の応えの句が、虚しく広島の夜の空に消えていきます。
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by komaiyuriko | 2016-08-03 23:29