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芸術の秋、皆様いかがお過ごしでしょうか?

唐突ですが…。
この度私は、約30年近く我が家に眠っていたヤマハのフルートを引っ張り出し、眠れる獅子ならぬ、眠れる銀の龍を目覚めさせました(BGMはもちろん、バッハBWV140の「目覚めよと呼ぶ声あり」)。

実は、「なんか新しく始めたいな〜」という暇人極まりないボヤキを数ヶ月抱えていました。鍵盤ハーモニカもうまくなっちゃったし(冗談です。)、他にも何か新しい事が欲しい、と感じていた貪欲な私。

候補は3つ。
1、楽天ゴールデンイーグルスのファンになる
2、大宮アルディージャのファンになる
3、韓流の誰かのファンになる

でもなかなか気が進みませんでした。そんな時、突然神の啓示があったのです。

「お父さんの30年以上使っていないフルートが、本棚の上にあったんじゃない?」と。

早速、父に電話。すると、
「そんなものあったかなぁ。あったような気がするなぁ。」

その2日後に、父は私に恐ろしく骨董品化したフルートをくれました。でも私にはあるアイディアがあったのです。ふふふ。

日本が誇る世界的管楽器開発者で、かの有名なXOトロンボーン、XOトランペットの生みの親であり、開発&設計者の拝藤耕一氏にこのフルートを直してもらおうと!!!

彼は、我が母校、東京音楽大学で夏期集中講座を長年受け持っていたり、日本のみならず、世界の至る所で講演会を頼まれたり、楽器関連の雑誌にコラムを連載していたりと、その業界では超有名人。アマチュア屈指の名トランペッターでもあります。

その拝藤氏はなんと、私の母の弟なのです。わはは。私の叔父ちゃん❤
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私は早速、恥ずかしげもなくフルートを持って叔父ちゃんに会いに行きました。歌も歌った事ないのにミラノ・スカラ座の門を叩くようなもの。叔父ちゃんは、グローバルという会社にお勤めしています。

様々な楽器が並ぶ、そのフロアの一番奥に叔父ちゃんはいました。その日の夜はトロンボーン4重奏のコンサートに関わっているらしくお忙しそう。それなのに、ゆっくりお茶まで出して頂き、親戚の近況に花を咲かせながら、フルートをみてくれました。

「古いね。ここ凹んでるね。ここも動かないね。ヤマハの前身の日本楽器って書いてあるね。」などと言いながら楽器を見て、「新品同様にしてあげるよ。」ですって!私の胸は膨らみます。

叔父ちゃんは台湾出張が多いらしく、台湾茶、調味料などをお土産にくれました!うふふ、何しに行ったんだか!
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その3日後、叔父ちゃんからメールが。フルートができたから取りに来てーとのこと❤

その日のうちに引き取りに伺いました。同じものとは思えないピッカピカのフルートです。
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吹き口の部分は、古くて胴体に差し込むのがきつかったらしく(確かに組み立てさえ出来なかった)、新しいものと取り替えてくれました。それは、叔父ちゃんが試しに作ったものらしい。まさか、世界に一つの拝藤モデル?!
「こっちの方が良い音出るよ、そういう風に吹き口の部分もかえてあるんだー。」だって。

おまけにまたお土産をくれました。チョコレート、新潟の新米、そしてこれを炊いたらこれを乗っけて食べて、と雲丹のりとやら。それ絶対美味しいよーと絶叫してしまう私。
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この人はサンタクロースか!

世界に一つの拝藤モデルのフルートと共に、盛りだくさんのお土産を頂いて帰りました。

早速吹いてみました。もちろん、見よう見まね(笑)。だって持ち方やら指遣いやら、知るわけないじゃん!でもやってみる。
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「チューリップ」とか「ミッキーマウスマーチ」とか「相馬盆歌」とかラヴェルの「惑わしの笛」とか吹いているところ。

調子に乗って、フルーティストっぽいプロフィール写真を撮ってみました(笑)。
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次回は、先生との初めてのレッスンを、その②としたいと思います。夢は広がるばかり…。桃色吐息。

叔父ちゃん、ありがとうございましたー!
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by komaiyuriko | 2013-12-09 16:07 | 徒然なるままに

ノワゼーへ向かう道

今年は(繰り返し言いすぎて気恥ずかしい位ですが…)、プーランクの没後50年です。その関係で、今年はプーランクをたくさん歌わせて頂き、大変楽しゅうございました。でももう11月。何かにつけてプーランクを歌ってもいいのだ!というお祭り年が終わってしまいます。そしてそのプーランク祭りも、そろそろ佳境に入って参りました。

というわけで、プーランク記念レクチャーコンサートを、私のフランス時代の師匠、エディット・セリグ女史をお招きして開催致しました。
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このコンサートを主催されているのは、日本におけるフランス文化芸術の知性、ムッシュ市川さんです。彼がマダム・セリグとお話している様は、もうフランス人。単にフランス語がうまい(実際うますぎる)というだけではありません。感覚やセンスがフランス人を超えているのです。すごい人がいるもんだ。

彼のピアノで、私は念願かなってプーランクの「偽りの婚約」、ラヴェルの「マラルメの3つの詩」を歌わせて頂きました。
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よーく知っている作品でも、やっぱり取り組んでみると大変な作品でした。それだけにやり甲斐は大きく、コンサートが終わった今となっては、これらの歌曲集がまた、血となり肉となった、と感じます。

マラルメに関しては、同じレクチャーコンサートシリーズでドビュッシーの「マラルメの3つの詩」を歌った際、勉強するチャンスに恵まれた詩人。マラルメご本人様と、扱われている3つの詩に対しては、自分なりの理解に辿りつきましたが、結局、マラルメの詩に対する美学や真髄までは、到底うっすらとも分かったとは言えませんでした。明確になったことと言えば、「そうだな、ここは文学者に任せよう!」ということ(笑)。笑い事じゃないね。でも一介の歌い手がマラルメ分かっちゃったら、マラルメ研究家に悪いよね。

今回はルイーズ・ド・ヴィルモランに焦点を当てて勉強に励ませて頂きました。
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知れば知るほど魅力的な女性。半ば恋したように彼女のことを追いかけました。はい、ストーカー。

その結果、終曲「花」で半泣き。それまでは《120%の感情を90%で表現》を一人合言葉に演奏してきたのに、花ではヴィルモランの人生が走馬灯のように巡ってきました。サン・テグジュペリのこと、ブルジョワ階級の家族のこと、戦争のこと、今いるハンガリーのこと等。それらが、「花」、「砂」、「嘆きのリボンで飾られた心」という言葉たちと共に「燃える」に繋がるところ、それも「聖なるイメージと共に」では、本当に泣けた〜。心の中では号泣でした。

作曲家や詩人の人生を追体験するのはとてもエネルギーが要ることですが、素晴らしい成果をもたらしてくれます。今夏、プーランクを辿る旅をされて来た、私の尊敬するピアニストの鶴園紫磯子先生の特別講義、そしてメモリアルコンサートが開かれました!それも、同じく私の尊敬する、頼りになる先生、ソプラノ太田朋子さんの夢の競演コンサート。ふわふわ飛んでいるような気持ちで出かけました。
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やっぱりー、あっという間だったー。終わっちゃって嫌だって感じー。もっと二人でおしゃべりしたり、演奏したりしてーって感じー。駄々をこねるとギャルっぽくなっちゃう。楽しすぎて呼吸の浅くなるコンサートでした。

来週には、私たちのコンサートにいらしてくださったことで、お知り合いになりました久野麗さんという、詩人にして脚本家、そしてプーランク研究家の方のコンサートがあります。こちらも楽しみで今からワクワク。

あ〜、幸せな毎日。
ではボールドウィン大先生のプーランク(とデュパルク)の研究会に行ってきまーす。あはは〜

4時間後―
今日の講義での名言
「ピアノ(p)が歌えない歌手はオペラばっかり歌ってなさい。」byボールドウィン


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by komaiyuriko | 2013-12-01 01:10 | コンサート