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救世主ベッツ君、現る!

こんばんは、今月もずーっと自宅療養中のユリです。
入院の時と変わらず、友人が我が家に来てくれるのだけが楽しみな今日この頃。先日から隣のスーパーまで買い物に行けるようになりました。今日はなんと近くの図書館までお散歩してみました。本を3冊も背負っての帰宅に成功。また自信がつきました。気がつくと世の中は冬になっていたのですね。軽装で出てしまい、帰りに近くのお店で首巻き付き帽子を購入しました。秋と初冬を肌で感じぬまま、いきなり真冬に突入のようです。

さて、おうちにいても体をかがめないというのはなかなか不便なものです。そこで、こんなものがあったらなーという理想のグッズが私の頭の中でふくらみはじめました。ナントその産物を病院帰りの100均で発見!即買いしました。え、何をかって?!

ジャジャーン!
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通称マジック・ハンドー!

                 手のグリップによってこんなに自由に
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                    開いたり、
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                    閉じたりします。

しかも先端には滑り止め付き。100円とは思えない配慮です。思いやりです。優しさです。
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このマジック・ハンドを買ってホクホクしながら家に戻ると、12月6日の麻理ちゃんコンサートの練習を麻理ちゃんとタカシ君がしていました。ピンポンを押すとタカシ君が「いらっしゃい、どうぞあがって!」とお出迎え。2人にこのマジック・ハンドを見せびらかし、手当たりし次第掴んでみせました。得意満面。するとあまりの性能の良さに、稽古する二人を掴みたくて掴みたくて仕方ない衝動に駆られました。真剣な2人にうざがられながら私だけ愉快に過ごしました(笑)。麻理ちゃんはこのマジック・ハンドに名前をつけようと提案。紆余曲折ありましたがベッツに決定。細目につきましては、取っ手→poignee(フランス語でポワニェ)→Poignarder(語感が似ているとい理由でポワニャルデ:突き刺す)→La colombe poignardee(「3つの鳥の歌」の中の1曲目:ラ・コロンブ・ポワニャルデ)→Beydts(その曲の作曲者のベッツ)という運び。どうでもいいけど。

本来はかがめないので下にあるもののために、と購入したのですが、高いものを取るのも得意です。ほら。
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こんなことにも使えます。超便利!
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そんなに上を持たなくてもカーテンは引けます、ということをうっかり忘れてしまうほど。

こちらは私の可愛いルームシューズ。我が家は夏は暑く、冬は寒い板橋盆地に立地しているので、こういうものが必要不可欠。床にあってもパッと取れるので簡単に暖が取れます。
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スゴイところは、ベッツの手伝いによって履けてしまうところ!
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靴下を履くなんて想像しただけで痛くてできない!と夏から思い続けてきましたが、ベッツがいればもう大丈夫。

あまりに高性能なので細かいものまで簡単につかめます。
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ほらね。練習中、飛んで行ってしまった鉛筆も難なくクリアの図。

楽譜を本棚から取り出すのがこれまた一苦労でした。それがこんなに楽チン。
ラヴェルの歌曲集を取ってみましょう。
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余裕。歌曲集は多分どれも余裕です。オペラはどうでしょう。薄いものから。

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子供と魔法。余裕。じゃ、版の大きいプーランクはどうでしょう?

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超余裕。

では重そうなファウスト。
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難なく。

それならもっと重いカルメン!
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パ・ドゥ・プロブレーム(問題ナーシ)!!!

じゃ、最高にぶ厚いフィガロはどうでしょう。
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無理。

モーツァルトは不可、という結果を報告いたします、先生。

こんなふうにくだらないことをして自宅で静かに笑う病人。ホラーです。この生活、いつまで続くのでしょう(嘆息)。お医者様曰く、「せめて1月までは出歩かないで!」。でも所詮、無理な話ですけれどね、ははは。

今はこのベッツが床に落ちたらどうしよう、と考えるだけで夜も眠れません。困ったなー。
ハッ!ベッツを取るためのベッツを買えばいいのか!ボニデ。
安心した。おやすみなさーい!
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by komaiyuriko | 2009-11-20 22:43 | The 入院

さてさてついに4人部屋に移動です。移動になってすぐにまいちゃんがまいちゃんお母さんといらして下さいました。まいちゃんはその後ピアノデュオを組んでいる三花ちゃんとも来てくれました。あずきペプシや私の好物であるHARIBOを持って(笑)。
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暇な入院生活、誰かが来てくれることの喜びはわっからないだろうな~!

またある日は、のぞちゃんがウィーンに戻る前日に訪ねてきてくれました。
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素敵なプレゼントを携えて。
まったくのぞちゃんは私の知的好奇心を存分に満たしてくれます(笑)!
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そしてまたある時はピアノのさおりんがやってきてくれました。そしてまーちゃん、さーちゃんがスクールで一緒だという今や売れっ子メゾ・ソプラノの星野ねーさんを連れてきてくれました!星野ねーさんは私のオペラ研修所の同期生。なんともうれしい再会でした。研修所時代の話に花が咲きました。6人しかいないクラスでした。私の記憶が確かなら毎回ほとんど遊んでいたような…。
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この写真のコンセプトが分からん(汗)!

またまたある時は、国民的みんなの弟が焼き鳥弁当を持ってきてくれました。ナイス!
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この日は午前中にさーちゃんとまーちゃんと築地に行ったようでした。前々回のさーちゃんの日記参照。自分たちだけでなく、私にも食べさせたいとのこのお気持ち…。
そりゃー、夕日も滲んでみえるわーなー。

そして手術後初めてシャンプーをしてもらった爽快度120%の記念すべき日に、この方が現れました。
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まーちゃんのコンサートソムリエの高史君です。来月6日、またまーちゃんと高史君のコンサートがありますから好ご期待!詳しくはまーちゃん、日記書いてー(笑)。

彼はメイクアップアーティストの亮太とあっひーを連れて来てくれました。間もなくジュエリーデザイナーの加山君、パリから帰って来たばかりのチェルシー友達、陽子が合流。
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最高に楽しい時間でした。笑いすぎて腰が痛い、どころか喉が痛い。回診の先生が来たら喉の調子が…って言わなきゃ。
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その他にもお部屋を訪ねてきて下さった多くの方々に感謝いたします。誕生日ケーキを持って来てくれた幼馴染のゆうちゃん&日菜ちゃん、大量のお水を持って来てくれた付属時代の蓮見先輩、同じく付属の友人ふーちゃん、ソプラノのたけちゃん、ご近所の森田さん、仕事の合間を縫っておせんべ片手に来てくれたお兄ちゃん、車で東京デビューを果たした稲垣さん&あきちゃん、メシアンの素晴らしい楽譜をプレゼントしてくれたひろくん。楽しい時間は痛みを忘れ、体に陽気な空気が入って来ました。こういう雰囲気や言葉が、患者さんを助ける大きな要素の一つなのだなと実感しました。そして多くの方々からのメッセージにも勇気づけられました。

ついに退院の日です。回診の先生方に「おさみしゅうございます。」と全身全霊でお伝えしました。そしてこの日は、お風呂に入ることも許可されました。前回、手術の前日に入ったお風呂は泌尿器科のお風呂でした。腰の悪い私には入りづらいことこの上なし!でもさすが整形外科のお風呂です。広くてバリアフリー。背の高い椅子もあります。素敵な入浴時間を過ごしました。最高!そして部屋へ戻ると最後のご飯が机に用意されていました。ねぇ、これって温泉旅館じゃん。ますます帰りたくないわ。

手術の日は私の誕生日でもありました。私は帝王切開だったのでお昼の2時頃に生まれたそうです。今回、手術を終えて部屋に戻ったのもちょうどこの頃でした。前回は生まれたてで言葉をまだ知りませんでした。今回は早くも言葉を知っています。この1ヶ月ほど、両親や友人の有難さを身に染みて感じたことはありませんでした。大変な思いをして産んでくれた母と家族、そして今まで私と出会い、支えて下さった全ての方にお礼申し上げます。ありがとうございました。

楽しく愉快で暖かい先生方、素敵な同部屋のおばちゃんたち、どこまでも優しい看護師さん。この新しい出会いにも感謝します。人生の岐路でいつも私は善良で素晴らしい人々に出会い、導かれて今まで生きてきました。今回もこの生まれ変わりに際して多くの人と出会い、多くのことを学びました。忘れ難い素晴らしい経験でした。

お決まりは、入院生活最後のご飯。回鍋肉定食でした~(笑)。
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ちなみに入院時と退院時に身長と体重を測ります。間食しないし、規則正しい生活だから痩せること間違いナシ!マイナス3キロを予測。さて結果は?

500g増。なんで(怒)?!?!
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by komaiyuriko | 2009-11-03 19:42 | The 入院

こんにちはー。先日、無事退院いたしましたユリです。

思えば楽しい入院生活でした(しみじみ)。毎日、音楽を聴きながら本を好きなだけ読み、グダグダとTVやDVDを見て、美味しいご飯は時報のように正確に運ばれてくる。周りを見れば、お話好きな同部屋のおばちゃん、優しく親切な看護師さん、楽しく愉快なホスト達(整形外科の先生方)。最高じゃない?!その上、毎日大好きな仲間がお菓子を持って会いに来てくれる。そろそろここに家賃を払って住みつこうかな、という気分でした。

さてさてヴァカンス(=入院)生活を振り返ってみましょう。
手術前日、個室に移動になりました。場所はナースステーションの目の前。
早速、クルトパまいちゃんが遊びに来てくれました。
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私の部屋の名札がトリコロールになってるよ!と喜ぶまいちゃん。これはまさにフランス国旗ではあるまいか!と記念撮影。
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その日の夕方、先生から手術の詳しい説明があるということなので、両親とクルトパまーちゃんが駆けつけてくれました。一番最初にこの病院の外来に紹介状を持って来た時にもまーちゃんがついて来てくれました。診察室でゴニョゴニョ言う私の代わりに全ての症状と今後の予定と希望を話し、最終的には先生も私ではなくまーちゃんに詳しい説明をしていたあの日から早2ヶ月。彼女は今日も的を得た質問を投げかけ、母も「まりちゃんはまるで保護者だねー。」と言っていました(笑)。説明会は和やかに、というより爆笑のうちに終わり、部屋に戻ると国民的みんなの弟たっちゃん(このネーミング、気に入っている!)とバリトンひろくんが来てくれていました!

とても楽しく、翌日への不安も感じる暇もなくこの日も眠りに就きました。
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迎えた手術の日。手術は3時間半ほどで無事終了。個室に戻り目が覚めると両親と先生、まーちゃんとさーちゃんがいました。手術後まだ30分以内のサービスショット(爆)。
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手に握らされているナースコールにも気づかずピース。

この日はさすがに辛かった!一日中いてくれた母が帰りの支度をするのがとても嫌だったのを覚えています。また夜の長いこと。麻酔効果のあるウィーンのソプラノのぞちゃんのCD(「おうたの森」というCDで、子供のための物語風おうたのCD。)を聴きながら過ごしました。その中に『♪空に字を書きました。「か」と書きました。母さん早く来いー!』という歌があります。私も長い夜の間ずっと心の中でその曲を歌っていました。困った時にはいつになってもやっぱり「おかーさ~ん(涙)!」なんだな、と実感する私。

早朝、看護師さんが来て私の様子を見るや否や、「元気そうだから、多分先生が回ってきたら体を拭いてパジャマに着替えてもいいはずだよ!」と言われました。その言葉を聞いた途端、目の前が明るく開けた感じがしました。あの感覚は忘れられません。地獄の季節に突然美しい光線が一筋現れ、あっという間に春になっちゃった、みたいな。それまでは体中に7,8本のチューブが付いていました。足にはエコノミー症候群対策のマッサージチューブ、点滴も2,3本、血液を体内から出すチューブ、カテーテル等。痛みとそれらによる不快度指数2000%。それらを取ってもらった時の爽快感といったら!CMが撮れそうでした。

本来は、手術日当日は寝返りを看護師さんの補助付きで、翌日は自力で寝返り、というスケジュールでした。が、あまりの辛さに手術後間もなく自力寝返りを連発(後ほど看護師さんに怒られました)。そして翌日には歩き始めました。
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心配して来てくれたまーちゃんもビックリの記念写真。


看護師さんや先生方は、私の回復力を褒め称えてくれます。ユリもおだてりゃ木に登るってな具合でどんどん良くなる私でした。手術後間もなく、体内酸素量98%をマークし続け、翌日100%をたたき出した時には看護師さんが失笑しながらその数字を見せてくれました。熱が下がらない時も、熱が上がらないだけスゴイ!とか、顔色が良いとか、何かにつけて数え切れないほど看護師さんは部屋にやって来ては励ましてくれました。

言葉の持つパワーの強さを感じました。
まだまだ麻酔が完全に切れず、言いたいことの10分の1位しか話せなかった頃でしたが、先生方や看護師さんとの会話ではよく笑いました。
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by komaiyuriko | 2009-11-02 18:05 | The 入院